フランス・パリのJAPAN EXPO

　このほど2週にわたりパリで開催された「JAPAN EXPO」とロンドンで開催された「HYPER JAPAN」に参加してきました。同行者は音楽家・和田薫さん、スタジオジブリ出身で現代怪談の作家・木原浩勝さん、「魔法騎士レイアース」からの電通プロデューサー・渡辺哲也さんであります。今回はまず先に開催された「JAPAN　EXPO」について報告したいと思います。

　緯度の高いパリとは思えない、前日は40度にもなったという強烈な酷暑のもと開催されてたのが「JAPAN EXPO」。でもその暑さに全く影響されない超多数のアニメファンによってパリから会場に向かう列車は大混雑。コミケに向かう「りんかい線」を思い出しました。でもパリの列車は冷房のついて無いモノもあって、ボクらは今回それにあたり、ちょっとした地獄をみました(笑)。会場近くの駅から会場までも、まさに「人でイモを洗う」状態。メンバーはみな結構な荷物を持って頑張り、「とにかくなんとかたどりついた」という感じでスタート。

　今回は会場のパネルを一コマ貰って話をしてきました。テーマは“日本のアニメビジネスの現状”。渡辺さんの作ったテキストのもと、木原さんとボクがその内容に合わせて適宜お話していく形式です。渡辺さんの作ったテキストはなかなか良く出来たリアルなもので、やや苦境に立たされている今の日本の出版業界やDVDビジネスなど「日本の現状」がよくわかる優れモノ。反面、派手な音楽や映像がない分、こちらのお客さまにはちょっと興味が薄い面もあるだろうと少し心配しておりました。

　でも、ふたを開けてみると立ち見の方も一杯で、400人をこえる現地のお客さまで大盛況！このようなイベントでは珍しい内容にかかわらず、ほとんどのお客さまが席も立たず、嬉しいことにメモもしながら聞いて下さいました。ボクは例えば1990年当時TVアニメの放送状況と2005年･2015年を比べると、「2005年のテレビ東京最盛期を経て、今はMXテレビの放送本数が目立つ」という事がよくわかるグラフを見せて、自分の経験も含めて話をしました。パネル冒頭にお見せした「名探偵コナン　業火の向日葵」の予告編も好評でしたよ。

　ちなみに同行者である和田薫さんは「日本のアニメ音楽の現状」などについて音楽制作者・伊藤圭一さんとパネルをもち、こちらも会場一杯の活況を呈していました。和田さんがオーケストラを指揮される「犬夜叉幻想」が映像でかかると…その迫力はナミじゃあありません。伊藤さんは数々のアニメ音楽を歌う「黒石ひとみ」さんも手掛けていて、今回も巨大な会場でライブをしました。ボクは黒石さんのライブは初めてだったのですが、ナマで聞く“エンジェルフェザーボイス”と呼ばれる不思議な歌声にはちょっとグッとくるものがありましたね。

　…というわけで、フランスのアニメファンも今の日本のアニメ状況に興味があるコトがよくわかりました。ただ、ちょっと意外で残念だったのが「クールジャパンという言葉を知っていますか？」という質問に対し、手を挙げたのが意外と少なかったコト。うーん、ボクらももっと頑張らなきゃいけませんね。冒頭の写真は会場の入口の看板と、ボクらのパネルの様子。さらには熊本出身「電波教師」原作者・東先生が仲の良い？くまモンがいたので、なぜかパリの会場にて一緒にパチリ。

　7月25日土曜夕方5時30分「電波教師 成仏したいの！」、引き続き「名探偵コナン 太閤恋する名人戦（後）」電波はこの時期にふさわしい？幽霊話ですが、まあ我が鑑先生の手にかかると幽霊相手にこんな授業をしてしまうことに…。ボクが言うのも何ですが、正直言って必見であります。そしてコナンはまた新しい？ラブなカップルが…、とにかく両番組ともぜひご覧くださいね。その次の週、8月1日「電波教師 初登校で大騒ぎ」、引き続き「名探偵コナン 真夏のプールに沈む謎（前）」。電波は光太郎、コナンは園子に注目！です。

　27日月曜深夜2時「スワラジ」ゲストは今回一緒にパリ・ロンドンをまわった和田薫さんと木原浩勝さん。現地のアニメイベント報告はもちろん、アクシデント続出だった旅行話を、帰ってきてすぐのホヤホヤタイミングで2週にわたってお送りします。これは聞きものですよ、ボクもドキドキです。次回のアニメ日記は8月6日更新予定です。

　さて、ここで緊急ニュースであります。小学館の「少年サンデー」とパセラリゾーツがコラボレーションしたカフェ『少年サンデーカフェ』が東京・秋葉原電気街「Bar Rhythm」でオープンしました。少年サンデー連載作品の世界観あふれる店内でいただくメニューは、「名探偵コナン」の「探偵団も大好き!?エビマカロニグラタン」など、連載マンガ作品に乗っ取ったものばかり。開催期間は7月23日から8月31日まで。

　会社仲間5人でお邪魔した我々はそれぞれ自分の好きな作品メニューをオーダーし、その美味しさと作品の楽しさをオーバーラップさせてきました。ボクも「名探偵コナン」「電波教師」はもちろん「犬夜叉」や「結界師」のカクテルドリンク（ノンアルコールです）なども美味しく楽しんできました。訪問可能な方はぜひ少年サンデー世界にひたってみて下さい。写真は店内幕、先述のマカロニグラタン、カクテル5種、青山先生と東先生の色紙です。