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『アニメ村のステキな住民たち』アニ民144人目
- 2012.06.07
今週はコンテンツメディアプロデューサー櫻井孝昌さんです。
ここでは櫻井さんをいつものようにサクサクさんと呼ばせてもらいます。あれは15年以上も前のことだったでしょうか。僕がよく行く新宿ゴールデン街Bで本当に偶然に出会ったのがサクサクさん。その当時は大手出版社にお勤めになっていました。「名探偵コナン」を始めたばかりの頃で、サクサクさんにアニメの面白さを理解してもらうのにあまり時間はかかりませんでした。
その後デジタルハリウッドに所属したサクサクさん、僕のデジハリとのお付き合いはこの人のおかげになります。そしてさらに転進して自分をフリーの身にしていきます。実はアニメの世界を知ってから日本のアニメの実力を理解するにつけ、今世紀に入ってからは常に世界に向かってベクトルを飛ばしているのがそばにいてよくわかります。とくにサクサクさんが提唱するのがアニメ文化とカワイイ大使などを包括する“ポップカルチャー”。今まで日本と言う国がサブカルチャーと呼んで、一部のオタク系なもの、彼らの趣味嗜好100%なジャンルと決め付けて、ちゃんと直視してこなかった分野です。
サクサクさんが目をつけたのは日本オリジナルと言えるその分野の、世界の若者たちに対する影響力です。僕もメンバーに呼んでもらっていた外務省文化交流課での「アニメ文化外交に関する有識者会議」リーダーでもあったサクサクさん。そしてこの4年半で23ヶ国のべ97都市の海外で、ひたすら日本を代表するカルチャーと言われる分野の広報をしているサクサクさん。そのほとんどが彼一人の単独行動による活動であるのが本当に驚きであります。そしてその活動は『ASIAN BEAT 「J Pop Culture見聞録」日本語、英語、中国語(繁体字、簡体字)で同時掲載!』で見られますのでぜひ検索してください。さらにこれらの活動思想のもとになっている「世界カワイイ革命」「アニメ文化外交」など著書も多数。
僕の名刺ブックにはもう10枚を越えるサクサクさん名刺があります。どの一枚もサクサクさんが自分の、そして日本のミライを見据えて戦ってきた歴戦のアカシです。現実に世界の最前線でまさに切り込み隊長として、日本のポップカルチャーの魅力を思う存分振舞っている姿もまぶしいですね。日々こんなにわかりやすく活動されながら、その海外に対するポップカルチャーの真の実力を一番理解していないのが日本人そのものであるというジレンマを、僕にとっても正直言って痛みを伴うくらい感じています。
でもそんなことをまるで気にせずガンガンがんばるサクサクさんの、公私境目の無いパッションあふれる行動力に本当に注目しましょう。そして僕はそのパワーになんとかして追いついていきたい!どうかこれからもそのエネルギーを松明のようにもって世界に先頭を行き、後から続く僕らの視界を拡げていってくださいね。