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『アニメ村のステキな住民たち』アニ民159人目
- 2012.09.27
今週のアニ民は声優の浪川大輔さんです。ここではなみさんと呼ばせてもらいます。なみさんの存在はずいぶん前から知っていました。ですが、すごくうまく元気で面白い役者ですよね、なんて映画「神☆ヴォイス」のキャスティング打ち合わせの時に発言してた僕は、実際になみさんの事はよくわかってなかったんだな、って今はかなり反省してます。
調べてみるとぼくがなみさんに一番最初に会っているのは映画「YAWARA!それ行け腰抜けキッズ」のようです。この映画、1992年8月公開でした。そしてまだ20世紀のころの「金田一少年の事件簿」と「名探偵コナン」でも会っているようです。
そんななみさん、実は1985年劇団こまどりに所属したっていうのには驚きます。その時期って、僕が東京に異動してきてアニメを始めた年じゃあないですか。子役の時からずっと活躍して来た彼に遅まきながらちゃんとお話したのは、21世紀になってずいぶんたった「名探偵コナン」でした。それでもそのころにはもう売れっ子ななみさん、ちゃんと電話番号など交換した割にあまり交流はなく、たま〜に他のスタジオなどで目が合うくらい。でも成長著しいなみさんは例えば「ルパン三世」の石川五右衛門など大きな役を次から次へとモノにしていました。
映画「神☆ヴォイス」は僕にとって大きな転機になるオリジナル実写作品。そこに子役の経験があるとはいえ、映画出演のお願い電話をなみさんに直接することになるなんて、縁はいろいろ面白くステキです。“声優に必要なのは体力だ!と言ってはばからない体力バカ”小早川久遠を演じてもらいましたが、そのアフロなヘアーが自分の毛じゃないの?的にあまりにマッチ、色黒も完全に地でいって、簡単に言うと“完璧に面白すぎる!”キャラを本当に感謝です。チームダンスの指導シーンなんかも秀逸。誰が見ても浪川大輔という人物を実際もああいう人風に理解しちゃうでしょう。
忙しいなみさんは先述の通り30日から始まる新番組「緋色の欠片 第二章」では第一章からの狐邑祐一役を熱演。そしてその前日29日放送「名探偵コナン 怪盗キッドスペシャル」でスパイダーという役をお願いしています。このキャラは青山先生の「まじっく快斗」にはないオリジナルな悪役で、TVシリーズ怪盗キッドスペシャルストーリーの縦線を担ってもらうもの。収録では怖く大きく高笑いするスパイダーを、さらに大きく笑ってしまいNGしちゃったりなみさんらしいハレな演技が続出。楽しくミステリアスなキッドワールドをさらに盛り上げてくれています。なみさんならではのスパイダーを絶対お見逃しなく。
ところで今回僕がここで浪川さんのことを呼んでる「なみさん」ですが、実は先日のアフレコ収録の後に僕からこう呼ばせてください、と本人に進言してこう書いているものなんです。過去いろんな呼ばれ方をされてるそうですが、この呼ばれ方は一度もないそう。僕としては何かとナミじゃないのでなみさん、なつもりもあったりなんですが、さて呼ばれごこちはいかがなものでしょうか。
同じ事務所の先輩・山寺宏一さん=やまちゃん[112]をリスペクトすると同時に強烈にライバル視もしてるというなみさん。なみさん自身も分かっているのでしょうが、追いつくとかいう言葉は合わない、全く異なるレールを走る役者同志、おそらくそのレベルはたいして違いません。とにかくベースは楽しく面白い作品に携わり創り続けていくこと。僕もガラスのこっちでがんばりますので、これからもいろいろステキに派手に立ち回っていって下さいね。