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『アニメ村のステキな住民たち』アニ民167人目
- 2012.12.06
今週のアニ民は漫画家の北条司さんです。
いやー、ついに登場していただいちゃいます。「キャッツ・アイ」「シティーハンター」「エンジェル・ハート」。もうキラ星のような作品を次々と生み出してる北条さん。初めての出会いはアニメスタートした1987年2月ごろでしたか。それから現在に至るまで25年、いろんなシーンをご一緒出来ました。うーん、もう4半世紀以上ですかぁ。
まずはとにかくアニメ「シティーハンター」。原作も最初はかなりなハードボイルド基調なストーリーが展開されますが、すぐにリョウと香の二人の関係を中心にしたものに。この日記でも紹介した当時の編集者・堀江さんの協力もあったようですが、元来、北条さんの持つキャラクターがにじみ出てきたというか、明るく面白く自由に突き抜けた感覚が作品を覆っていきます。
リョウのもとに悩みを告白してくるのは、なぜか絶世の、という表現がピッタリくる美女ばかり。ピンホールショットなどの驚異的な拳銃の腕を持つ2枚目なリョウちゃん、彼女を口説くために依頼を受け、いろいろありながら事件を解決。でもリョウちゃん、香の百トンハンマーの牽制もあり、いくらもっこりアクションしても結局何も出来ずに次の依頼に移って行くわけであります。
ここで大切なのは、依頼人の美女が事件を通して基本もっこり3枚目なリョウちゃんとの時間を過ごしていくうちに、悩める心や人間関係のわだかまりみたいな領域から離脱、卒業していけちゃうこと。困っちゃって事件依頼せざるを得ない問題の根っこって実はその辺にあったりして。女性ファンが多いのはリョウちゃんの根っこ解決できるそんな気質にあると思いますが、実はそれって北条さんの人となりそのままじゃん、って思っています。うーん、カッコいいですよね、それ。
ずーっと比類ない美女を描き重ねてきて、そこに実際は男としてのダンディズムも重ねてきてる、最近の「エンジェル・ハート」にもそんな空気が満ちていてとても心地よいものになっています。
ちょっと前ですが「エンジェル・ハート」連載中のコミックゼノンに北条さんと小室哲哉さんの対談が載っていました。北条さんの生み出したキャラクターManaが小室サウンドを演奏するというユニークなチャレンジ企画の連動だったと思いますが、対談テーマの一つがあのシティーEDテーマTM Network「Get Wild」。アニメでの音楽的成功もお二人の共通項となってくれてるのがすごく嬉しい楽しい対談でした。
「コミックゼノン」の出版社、ノース・スターズ・ピクチャーズが北条さんの本拠地・吉祥寺にあり、何かあれば吉祥寺でお目にかかることは可能なんですが、実は今は毎年一度必ず会える場所があります。それは曜日に関係なく12月3日に本祭がある「秩父夜祭」。この日記でも何度か書いていますが、声優の深見梨加さんのご実家にお世話になっているのです。そしてそれは最初に神谷明さんにご紹介もらって、まだ昭和の時代から続いていたりして。
今はさすがに出来ませんが当時のお祭り参加ポイントは、特別な地元ハッピを借りて地元メンバー然としてあの絢爛豪華な山車を引けたこと。観光客と一線を画すロープの内側を堂々と闊歩できたのです。神谷さんや北条さんともなんども太い綱を持って氷点下の中思いっきりワッショイしましたよね。それも結構というかマジアクティブな綱引きパフォーマンスに漫画家・北条さんの手や指が大丈夫?と思いながらバリバリ弾けていたのを思い出します。
こんな風に作品を通じて出会うことが出来て、それが別のステージへと広がり新たな楽しみにつながる。なんか人生ってステキだな、って北条さんとつきあって思えます。そしてそれはマンガの中でリョウちゃんが、変わらずずっと伝えてくれてきてるコトかもしれませんね。