お助け屋陣八

1月10日スタート木曜よる11:58

ストーリー

第4話

1月31日(木) 夜23:58~0:38放送

あらすじ



浅草の人力車の車夫・俥屋陣八(宮川大輔) のウラ稼業は“お助け屋”――その噂を聞きつけて、“キッチン時代屋”に、飯島登が訪れていた。登の母が、振り込め詐欺で五十万円を騙し取られたという。
「警察に行った方が」という陣八だが、登は警察沙汰にしたくない。
「犯人に心当たりがあるんです。僕の友達なんです」と言う登の依頼は、その友達が「二度とこんな事をしないよう懲らしめてほしい」というものだった。

まずは、助っ人で芸者のポン太(南海キャンディーズ・しずちゃん)が、登の母・フミの営む浅草の小料理屋に行って、騙された経緯と詐欺の手口を聞いた。
最初に、登の同僚を名乗る女性から、登が「得意先で客の私物を壊し、“その筋の”相手に監禁された」と電話があった。登と連絡が取れないうちに、今度は弁護士を名乗る男性からの電話で金の用意を頼まれ「会社にバレるとクビになる」と言われたフミは、慌ただしく取りに来た男に金を渡してしまった――

一方、陣八と助っ人で元外科医の井口達也(小泉孝太郎)は、登の高校時代の同級生の進藤直樹と楠本アユミの元へ。二人の様子を見た達也は「直樹たちは振り込め詐欺の常習犯。登の母をカモだと思ってまた仕掛ける」と見破る。
達也は、フミの家に待機することにして、陣八と登は、いったん“キッチン時代屋”に戻った。登が「実は、自分は愛人の子」だが、「僕が気付いていることは母に内緒にしてほしい、母には育ててくれた感謝しかない」と言い出し、思わず陣八が涙したときだった。達也から「追加の金を要求する電話があった」と連絡が! 金を取りに来た男の後をつけるつもりの陣八だったが、「アジトの場所に当てがある」と登が言うので、直接アジトに乗り込むことになった。

「アホんだらコラあ!」と、陣八はとある倉庫に乗り込んだが、誰もいない。思わずキョトンとしていると、直樹が鉄パイプで陣八の後頭部を殴った。なんと登は、直樹たちとグルだったのだ――!
意識を取り戻した陣八は、柱に縛りつけられていた。登は、愛人にすがるために自分を産み、手切れ金で店を手に入れた母に、感謝どころか、憎しみを抱いていた。そんな登につけこみ、「ウラ稼業をする陣八は大金持ち」と思い込んだ直樹とアユミが、陣八をおびき寄せるように仕向けたのだ。

“キッチン時代屋”に陣八を監禁した直樹たちから一億円を要求する電話がかかってくるが、そんな金などない。仕方がない――達也とポン太はアジトに向かった。勘の鋭い達也は、念のためGPS機能のついたペンを陣八に持たせていたのだ。ポン太のパンチが炸裂し、達也は“秘孔つき”でとどめを刺す。登たち三人には逃げられたが、二人はアジトの見張りを次々撃退し、陣八を力づくで取り戻す。だが陣八は、直樹に殴られ立ち上がれないほど消耗していた。

憤りのおさえられないポン太は、小料理屋で三人を迎えたフミに「あんたの息子は向こうの共犯者や」と告げた。だが、陣八には、登が悪いヤツとは思えない。思案しながら階段を降りようとして、足を滑らせ、一階まで転がり落ちる。「閃いたで!」 満身創痍の陣八は、とんでもない作戦を思いついていた――

陣八は、登たちの元に行き「フミをクルマで、ひいたる」と持ちかけた。「協力すればフミの生命保険金を山分け。金も入って、嫌いな人間も消せる」と言う陣八に、性根の腐った直樹たちはすぐにノリ、登も最後には頷いた。

作戦決行の朝――イヤホンで陣八の指示を聞く登が、フミと道を歩いていた。陣八の合図で走ってくる車に登がフミを突き飛ばす手はずだが、何も知らないフミは「ちゃんとご飯食べてる?」「たまには帰ってきなさい」と登に話しかける。「あんたのためなら、私は死ねる」と言われ、登が体を震わせたとき、陣八が「はいどーーーーん!!」と指図。登はフミを抱きしめ「もうやめてくれ!」そこへ陣八が人力車を引いて走ってくる。「二人まとめて…クルマで引いたる」陣八は、登の母への愛情を確かめたかったのだ。
その頃、すっかり陣八の作戦に騙されその様子を見ていた直樹とアユミは、謎の女に捕獲されていた。二人は、詐欺で騙し取った金を働いて返す、厳しい場所へ連行される・・・

登は、出生の秘密を知ってから、店の男性客のだれもが父に見え、愛敬をふりまく母が嫌で家を出た。半年前、仕事をクビになり何もかも行き詰ったとき、直樹たちに会い、その仕事にはまりこみ戻れなくなった。自分がひどい目にあえば母は一生苦しむ、という屈折した思いこみで、“お助け屋”に依頼した。
「登がお腹にいると分かったとき、父親は脳腫瘍に侵されていた。だから産もうと心に決めた」フミは、「登が罪を償うまで許さない」と言う。そんな母の思いを知った登は、「働きに行きます」と言い出した。「母への憎しみはもうありません。だからこそ、母に会わずに行きます」

事件が解決した“キッチン時代屋”でも、父娘が口げんかし、「素直でない親子」がここにもいた。そんな二人を尻目に、陣八は仕事へ出かけていく。
「さあっ、今日も走るで!」

ゲスト

飯島 フミ:酒井 和歌子
飯島 登:山崎 樹範
進藤 直樹:福徳 秀介(ジャルジャル)
楠本 アユミ:Sharo