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日韓トンネル事業は今…

【独自解説】“統一教会”主導の『日韓トンネル』を現地取材 教団関与隠し土地取得、“信徒の浄財”100億円投入…「献金集めが目的」エイト氏が解説

 地方議員と”統一教会”との関係調査について「未来に向かって関係を断つ」と岸田総理が語るなど、国会でも連日議論が続いている“統一教会”問題。『ミヤネ屋』は、“統一教会”の関連団体に土地が大量に取得されていた九州北部を取材しました。そこで見えた、日韓トンネルの今とは…ジャーナリスト鈴井エイト氏が解説します。

総工費10兆円!日韓トンネルの現状

日韓トンネルとは

 日韓トンネルとは、佐賀県唐津市と韓国南部をつなぐ、総工費10兆円・総距離230㎞のトンネルで、”統一教会”が主導しているといわれています。

教団関連団体が大量の土地を取得

 佐賀県唐津市と長崎県対馬市にあるトンネルの工事現場付近を調べてみると、東京ドーム11個分の土地が教団の友好団体に買収されていました。唐津市は20万㎢、対馬市は32万㎢となっています。地元住民は「知らないうちに工事が始まっていた。日韓トンネルという話も途中で出てきた」と話しています。また、元対馬市議は「対馬は島なので、人口が増えればいいなと思った。”統一教会”とは知らずに意見書を可決した」といいます。

ジャーナリスト・鈴木エイト氏

Q.我々の取材ですと、まだ入口のところしか工事が進んでいないように見えるのですが…
(鈴木エイト氏)
「やっている感だけ出して、献金集めのために外形だけ整えている印象です」

Q.献金集めのためだけにやっているのでしょうか?
(鈴木氏)
「この日韓トンネルを軸に、『北朝鮮を解放して、その次はユーラシア大陸を解放して、ベーリング海峡もつなげて“世界平和”に繋げる』と言っていて、これはお金を集めることの一環なんです」

狙いは教団の関与隠し?関連会社を経由し土地取得

土地取得の方法

 土地の取得の一例ですが、2009年に設立された”統一教会”系の財団「国際ハイウェイ財団」が、土地を買収するための関連会社を設立し、取得しています。その費用を”統一教会”に借りたという形をとり、「借金の返済ができない」という理由で、土地を”統一教会”に譲渡、その後教団が財団に寄付するという形をとっています。阿部弁護士によると「財団が”統一教会”の関連団体だというのは、少し調べれば分かる。関連会社が土地を取得したのは、教団の関与を隠すためではないか」としています。

文鮮明氏が「日韓トンネル」に言及

 文鮮明氏の『御言葉選集』の中には、2005年に「日韓トンネル」について「10時間余りで日本民族の大移動も可能です。陸地に橋をかけるのと同じで、韓日トンネルを作らなければならない。毎月1億円ずつかけて10年間掘りました。100億円以上の”統一教会”の財源を投入した」という言及があります。

100億円は「信徒らの浄財」

 また、『国際ハイウェイプロジェクト 日韓トンネル30年の歩みと展望』という本の中には「莫大な経費は主に”統一教会”の信徒らの浄財によって賄われたことも明記しておきたい」と書かれていて、この100億円の財源は信者の献金ではないかとみられています。

Q.“世界平和”を掲げるのは、信者からの献金を集め易くするためなのですか?
(鈴木氏)
「そう見られても仕方がないです。また、この土地の取得方法も、教団を表に出さず『国際ハイウェイ財団』を出すことで政治家を取り込みやすくして、関係を築く手段にしていると思われます」

Q.日韓トンネルを作るとなると、国家を巻き込まないといけませんよね?
(鈴木氏)
「実際に働きかけなども行われているといわれていて、外務省がこの件の報告書などをたまに出しています。教団は政治家を巻き込んで、日韓トンネルを実現させようとしています。政治家工作の一つの手でもあるのです」

建設の今後は?野沢元法相「責任もってやる」

 『ミヤネ屋』は、元法務大臣・野沢太三氏が会長を務める「日韓トンネル研究会」という組織に質問状を送りました。その回答が届いています。

Q.日韓トンネル建設を推進する団体が、”統一教会”と関連があると明らかになって以降研究会の活動に変化は?
A.「ありません」
Q.日韓トンネル建設には“統一教会”信者らの献金が使われていたとみられるが、この状況下でも建設は推進すべきか?
A.「日韓関係の新しい未来を開き東アジアの連携を強化するプロジェクト。必ず推進する必要があります」
Q.日韓トンネル建設について今後の見通しは?
A.「具体的に決まっていることはありません」
Q.今後 研究会はどのような活動を行っていくのか?
A.「日韓トンネルの建設・利活用の研究をしていきます」

野沢太三元法相「責任をもってやっていく」

 Q.元法務大臣が「責任を持ってやっていく」と言っていますが…
(鈴木氏)
「いろんな政治家を取り込んできたプロジェクトです。その真の目的は何だったかがポイントです。また、信者は世界平和のために献金したと思っているでしょうが、その陰に苦しんだ宗教2世がいることにも、思いをはせてほしいです」

Q.この”統一教会”の問題は、被害者の形態が多岐にわたっています。これをどう救済するかと言う点に立ち返らないといけませんよね?
(鈴木氏)
「2022年に成立した『被害者救済法』だけでは全然足りていません。被害者を幅広くどうやって救済していくか、そしてこうした”統一教会”のような団体を持ち上げてきた政治家との関係を、解明するべきだと思います」

(情報ライブミヤネ屋2023年2月2日放送)

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