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【最新報告】国外退避280万人以上…ウクライナ避難民に救いの手 隣国・ポーランド「国境の町」は今
2022年3月16日 UP
ウクライナから国外に避難している人は、3月13日時点で280万人を超えています。退避が急がれる中、避難者を助ける支援の動きも活発化しています。ウクライナの避難者280万人のうち170万人以上が避難している隣国、ポーランドの現在の状況を取材しました。
ポーランドとウクライナとの国境の村「コルチョバ」から中継
(読売テレビ 福井陽太記者)
「ポーランドとウクライナとの国境の村、コルチョバにいます。ここは一般道でこの奥のバリケードのところで完全に封鎖されてしまっていて国境なので入れないのですが、私の左手側には自動車専用の高速道路が走っており、ウクライナ側とつながっていてEUのポーランドというような標識も立っています。すでにトラックが今、何台か並んでいるんですが、ちょうどウクライナからバスが出てきました。ここで税関や検問を受けて、ウクライナとポーランドを行き来しているというような場所です。恐らく、今出てきたバスにもウクライナから避難してきた方が乗っていると思います。たくさん、女性や子どもを乗せたバスが今、ポーランドに入ってきました。この先、数キロ行った所に避難した方の受け付け施設がありますので一旦そちらに向かったということになると思います。」
(読売テレビ 福井陽太記者)
「ここから20キロほどのウクライナ・ヤボリウの空軍基地がロシア軍からの攻撃を受け、少なくとも35人が死亡、150人がケガをしたというニュースが入ってきています。3月14日に日本でも大きく伝えられたかと思うのですが、ここから20キロしかない場所ですので当日はこの場所でも大きな爆発音が聞こえたと伝えられています。現地の新聞でも、『ポーランド国境近くの基地に攻撃があった、ロシアがNATOを挑発している』と大きな見出しで伝えられています。さらに、大きな写真と共に炎の中のキエフの様子も伝えていて、こちらでもそのニュースは大きく扱われているような状況です。」
Q.コルチョバでは、戦火が迫っているとか戦争が起こっているという実感はありますか?
(読売テレビ 福井陽太記者)
「昨日、私たちはワルシャワに到着して、その後コルチョバに車で向かってきたのですが、高速道路を走っている時にも何台もの軍の物とみられる車とすれ違ったり、大きな戦車を乗せたトレーラーと同じ方向に向けて走るということもありました。市民の方にまだしっかりお話を聴けていないのですが、そんな車をたくさん見かけましたので、やはり近くで戦争が行われているのだなということは実感できました。」
Q.ポーランドの方々は手厚く支援をされていますが、避難所に支援物資などは十分にあるのか、また一方でポーランドからウクライナ国内に向かって支援物資も送られていると思うんですけれども、それが十分にウクライナ国内に行き渡っているのか、というのは分かりますか?
(読売テレビ 福井陽太記者)
「ここから2キロほど、車で数分走った場所には、ウクライナからバスで避難してきた人の受付所のような場所があります。昨夜に取材に行った際にも女性や子どもや高齢者を乗せたバスが次々と到着していました。もともと大きなショッピングセンターだった非常に大きな施設で、最大1万人の方が留まることができるということで、そこでは多くの方が簡易ベッドで雑魚寝しているような状況でした。ただ、その場所では無料で食事をできるようにもなっていましたし、簡易ベッドもたくさんありましたし、大量の物資も山積みになって置いてありました。無料のSIMカードがもらえるような場所もありましたので、ポーランド側の物資というのは現状、全く足りていないというような状態ではなく、やはり手厚い支援が届いているんだなというのは実感しました。一方で、それが実際にこの国境を越えてウクライナに届いているかといえば、確かに大きなトラックが次々と通るのは見かけますが、どこまで届いているのかはまだ我々では知ることはできないというような状況です。」
Q.コルチョバは相当寒いのですか?
(読売テレビ 福井陽太記者)
「こちらの気温は今、氷点下1度ということで今朝はかなり寒いです。ただ昨日の日中は大体10℃近くまで上がっていたようなので昼間になると寒くなく、それなりにぽかぽかと感じられるような状態でした。ウクライナについても非常に寒い所ですからこちらに来ても状況は変わらないとは思うのですが、やはり大きな施設の中や外で炊き出しを食べたりするのは、夜は大変な状態なんだということは容易に想像できます。」
(情報ライブ ミヤネ屋 2022年3月15日放送)