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大統領経験者“初”起訴されたトランプ氏

【独自解説・デーブの裏ネタジャック】“口止め料”疑惑で起訴のトランプ氏 無罪主張も他にも疑惑が…陣営はさらに結集?大統領選への影響は

 世界の“お騒がせ”に詳しいデーブ・スペクター氏がお送りする<デーブの裏ネタジャック>。今回は、アメリカ全土に衝撃を与えている、大統領経験者としては史上初めて起訴されたトランプ氏の“疑惑”について解説します。

デーブ・スペクター氏

 トランプ氏は過去、ポルノ女優のストーミー・ダニエルズ氏と不倫関係にあったとみられています。当時の顧問弁護士のマイケル・コーエン氏から、不倫の口止め料として、ダニエルズ氏に約13万ドルを支払いました。これについてコーエン氏は違法に選挙資金を使ったとして、すでに禁固3年の実刑判決を受け、トランプ氏は関与を否定してきました。しかし、その約13万ドルをトランプ氏がコーエン氏に返金する際に、「弁護士費用」という名目で補填したのではないか、これはビジネス記録の虚偽記載に当たるのではないかという疑惑がもたれ、今回起訴されました。

Q.コーエン氏は実刑判決だったのですか?
(デーブ・スペクター氏)
「そうです。すでに服役もしました。彼は嘘つきであまり評判は良くないのですが、全て認めています」

4月4日(現地時間)に出頭した

 トランプ氏は現地時間の4月4日、ニューヨークのマンハッタン地方検事局に出頭しました。指紋採取などが行われ、裁判所で罪状認否にのぞみ、無罪を主張したということです。現地メディアによると起訴状は16ページに及び、トランプ氏は、不倫の口止め料を支払ったとされる問題に関連した記録の改ざんなど34件の重罪で起訴され、全て無罪を主張したということです。

トランプ氏を巡る疑惑は他にも

 トランプ氏を巡る疑惑は他にもあり、2020年の大統領選で集計結果を改ざんするように圧力をかけた疑いや、2021年には、アメリカの議事堂襲撃事件で支持者を扇動した疑い、大統領在任中に機密文書を持ち出した疑いなどです。

Q.この3つの疑惑の行方も注目ですね?
(デーブ氏)
「この3つの疑惑については別の捜査で管轄も違います。4日にニューヨークで行う起訴は1つ目で、恐らく今年中あるいは来年を含めて、別の捜査によって後2つくらい起訴されるのではないかとも言われています。ここに上がっている3つの疑惑の方が罪としては大きいですが、ニューヨークで起訴する価値があるのは、メディアが集まる注目度が高いものです。ただ、ニューヨークはトランプ氏の地元ですが、自分の街に嫌われているということもあるので、これはやるべきかどうなのかという、議論はあります」

窮地でも支持を固めるトランプ氏

 トランプ氏の起訴が大統領選挙戦に与える影響を、アメリカメディアのウォール・ストリート・ジャーナルは「一部の支持者が別候補を支持する可能性が高いのではないか」と報じる一方、NBCは「共和党支持者がトランプ陣営に『結集』効果が生れるのではないか」という見方を報じています。

 3月30日、トランプ陣営からは“魔女狩り”を止めるために寄付を求めるメールが支持者に送られていました。起訴のニュースからわずか24時間で、約5億3000万円以上の寄付金が集まりました。献金をした人に配るため「I STAND TRUMP(トランプ氏と共に)」と書かれたTシャツも製作したということです。

Q.大統領選を前に、共和党内でも支持者の分断が起き、アメリカという国自体の分断が益々広がる危険性がありますね?
(デーブ氏)
「そうですね。これまでは“トランプ離れ・トランプ卒業”が加速していましたが、これによってまたトランプ氏に乗っかる人も居るので、他の共和党の候補者は何も言えなくなってしまうところもあります。ただ、同時にトランプ氏は『恥ずかしい』と思っているところもあります。その証拠に、目立ちたがり屋のトランプ氏が、罪状認否の手続きとその後の裁判に『ぜひテレビカメラを入れて下さい』と言わず、それを『中継しないでください』と言っているのです。裁判官の前で頭を下げて、しかも自分が仕切れる場所ではないので、格好が悪いと思っているのです。以前のトランプ氏であればテレビ中継を上手く利用したと思いますが、今回の手続きはスチール写真のみ5社のメディアを入れるということですので、本人もためらいがあるように感じます」

(「情報ライブ ミヤネ屋」 2023年4月4日放送)

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