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【独自解説】眞子さま「宮中三殿」参拝、私的に“結婚報告” 皇室ジャーナリスト「ご家族への“思い”、結婚への“思い”を、国民に最後に伝えて欲しい」
2021年10月20日 UP
眞子さま「宮中三殿」を私的参拝し“結婚報告”
皇籍離脱まで、あと1週間をきった秋篠宮家の長女・眞子さま。10月19日、歴代天皇などが祀(まつ)られる「宮中三殿」を私的に参拝し、結婚報告を行いました。一方、秋篠宮ご夫妻と面会した小室圭さん。およそ3時間半という滞在時間で、どのような言葉を交わされたのでしょうか。皇室ジャーナリストの近重幸哉(ちかしげ・ゆきや)さんが独自解説します。
宮中三殿参拝は洋装で庭から
10月19日午前10時前、沿道の人々に手を振り、笑顔で皇居に入られた眞子さま。歴代天皇などを祀る、宮中三殿を訪問されました。皇族は、人生の節目に宮中三殿を参拝するのが習わしで、眞子さまも小室圭さんとの結婚の報告に訪れました。
2018年10月、高円宮家(たかまどのみやけ)の三女・守谷絢子(もりや・あやこ)さんが宮中三殿を参拝された時には、髪を古式ゆかしい「おすべらかし」に結い、小袿(こうちぎ)、長袴に身を包んだ絢子さん。皇室の祖先とされる天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祀る賢所(かしこどころ)の前で一礼し、御簾の中に入り、結婚と皇族を離れることを報告しました。
一方、10月19日に参拝した眞子さまの衣装は、白の帽子に淡いミントグリーンの参拝用のドレス。眞子さまの参拝は“儀式”ではなく“私的”な位置付けで、装束には着替えずに洋装で、そして宮中三殿には上がらず、庭から参拝されたということです。
過去には、2017年5月に眞子さまがブータン公式訪問出発前に参拝。2018年6月に佳子さまがイギリス短期留学から帰国後に参拝。2019年3月に悠仁さまが、お茶の水女子大附属小学校卒業のご報告。2020年3月に愛子さまが学習院女子高等科卒業のご報告をされています。
Q.宮中三殿には、みなさま節目に参拝されるのですね?
(皇室ジャーナリスト・近重幸哉さん)
「はい、そうです。節目節目にご参拝になって、今の状態を天照大御神と歴代の天皇、それから八百万の国内の神々にご報告になるということです。」
Q.今回の参拝は、皇族のお一人として私的に参拝されたという位置づけでいいのですか?
「内親王様ですので、本来ならば清子(さやこ)さまが拝礼されたように、もしかしたら十二単、それか女王様の場合は古式の装束にのっとって拝礼されるんですけれども。その時に殿上といいまして、宮中三殿の建物の上、回廊を歩かれて拝礼をなさるということです。けれども、今回は儀式という形にはなりませんので、庭上、いわゆるお庭の上ですよね、庭上から、ローブモンタントという洋装になるんですけど、御参拝服をお召しになって拝礼をなさることになりました。」
Q.これは眞子さまが一連の儀式を行わないという意向を示されたので、こういう形での私的な参拝になったという解釈でいいのですか?
「そうですね、結婚の一連の儀式をなさらずに、今回は皇室を離れられるということで、いわゆる皇室の判断として、この儀式が行われないということになりました。ですから眞子さまは、天皇皇后両陛下それから上皇上皇后両陛下にご挨拶に行かれる前に、神々にご挨拶なさったということですね。それを今回私的に、眞子さまのお気持ちとして行われたということです。」
眞子さまの最近のご活動
眞子さまの最近のご活動ですが、10月5日にはパラグアイ政府から、12日にはブラジル政府から勲章が授与されました。さらに17日には最後の宮中祭祀となった神嘗祭・賢所の儀にも出席されました。
Q.眞子さまが、体調が万全でない中で色々と活動されているのは立派だなと思うと共に、心配でもありますが?
(近重幸哉さん)
「眞子さまのご体調が悪いってことが伝えられて、私たちも心配してこの3年半にわたる話題について、少し考えるところもあったんですけれども、そうした中でご公務をしっかりと勤められて、しかも弱い表情だとか、そうしたものを一切見せられずに、いつもの落ち着かれたご様子でお勤めになっているっていうところに、やはり芯の強さというか、皇族としてのお心をお持ちだなという感じがいたしますね。」
Q.成年皇族として最後まで活動は続けて、皇籍を離脱されるという決意なんでしょうね?
「ご決意がお強いものがあると思いますね。やはり皇族として最後までしっかりとお勤めになった上で、このような形のご結婚ではありますけれども、結婚をなさりたいというお気持ちだと思います。」
秋篠宮ご夫妻との面会場所は、なぜ自宅ではない?
小室さんは秋篠宮ご夫妻へ結婚のあいさつのため、赤坂御用地へ。3時間半ほど滞在しましたが、面会は「お住まい」では無く、行事などに使う「赤坂東邸」で行われました。
Q. 秋篠宮邸ではなく赤坂東邸で会われたというのは、秋篠宮さまご夫妻はどういうお気持ちなのか?赤坂東邸で会われたという意図は?
(近重幸哉さん)
「赤坂東邸はブラジルの大使をお呼びになって勲章を頂いたり、そうしたところで使われる建物なんですね。ですから、ご自宅の秋篠宮邸ではなく、その隣の、行事で使われる建物に招かれたっていうところに、少し小室さんとは距離を置いているんですよっていう印象を私達も感じましたし、秋篠宮殿下のお考えもそういったところをお示しになりたかったんではないかと思われます。」
Q. 秋篠宮さまは、国民の多くが納得する形で、とずっと仰ってましたから、やはり大変苦慮され、赤坂東邸を選ばれたということでしょうか?
「そうですよね。会われるにしても、やはり親として眞子さまの結婚相手にはお会いになる。しかし皇族としての姿勢をお示しになるという考えもあったかもしれないですよね。ですから、本当に家族の一員になるんだよっていうことで、皇族とも親戚になるんだよっていう形で、ご自宅のほうに招かれるんじゃなくて、少し距離を置いた上で、今後接するっていう意思の表れかもしれないなと思いましたね。」
秋篠宮ご夫妻は、2017年11月、小室さんの第一印象について、このように話されていました。
(秋篠宮さま)
「非常に真面目な人だというのが第一印象でした。また、娘のこと、娘の立場もよく理解してくれていると思います。」
(紀子さま)
「小室さんのピアノを聴きたいと話をしましたところ、快く応じてくださり、小室さんの優しいピアノの音色を聴きながら、私たちは心和むひとときを過ごしました。」
4年の時を経て、秋篠宮ご夫妻の小室さんの印象はお変わりになったのでしょうか。
面会での会話の内容は?
小室さんとの面会では、秋篠宮ご夫妻は長く滞在せず、お住まいに戻られたということです。
(近重幸哉さん)
「正確なことは分かりませんが、秋篠宮さまご夫妻はご挨拶と少しの会話だけで、あとは眞子さまと小室さんの2人の時間をお作りになったと伺っています。」
面会がどのような内容だったかは明かされていませんが、秋篠宮ご夫妻への挨拶のほか、10月26日に、お二人で行う記者会見の打ち合わせなども行われたのではないかとみられます。
宮内庁は結婚にどう関わる?
眞子さまと小室さんの結婚会見まで、あと1週間。眞子さまの結婚に向けた準備は、秋篠宮家の側近である「皇嗣(こうし)職」だけが関わる形で行われています。10月18日、宮内庁ナンバー2の次長は定例会見で、小室さんの挨拶について「報告は特に受けていない」と話しました。宮内庁全体としては、“全く関わらない姿勢”を貫いています。
眞子さまは、女性皇族として初めて“異例の結婚”という形になりました。儀式やお祝いは行わず、私的な参拝のみで、天皇皇后両陛下、上皇ご夫妻への挨拶は眞子さまお一人で行われ、「一時金」辞退のご意向で上限1億5250万円の一時金は不支給となります。
天皇皇后両陛下へのご挨拶は?
10月22日に天皇皇后両陛下に、25日には上皇ご夫妻への挨拶が予定されていますが、いずれも眞子さまお一人で行われる予定で、小室さんの皇族方への挨拶は、秋篠宮ご夫妻のみとみられます。全く儀式が行われない、異例の形となる眞子さまのご結婚となります。
Q. 天皇皇后両陛下へのお別れのご挨拶も、「朝見の儀」というものではなくて、私的にお別れのご挨拶をされるということですか?
(近重幸哉さん)
「そうです。天皇皇后両陛下へのご挨拶は、本来ならば宮殿、松の間という格式の高いお部屋でお別れの挨拶をして、そこで天皇陛下からお祝いの言葉をいただくという形になるんですけれども、それが行われないっていうことですね。ですから眞子さまが私的に両陛下それから上皇上皇后両陛下のもとをお訪ねになるという形をおとりになるということですね。」
今後もお忙しい日々が続く
Q. 眞子さまと小室さんが会った、10月18日のスケジュールを見てますと、記者会見の打ち合わせもありますし、ひょっとしたら婚姻届を出す準備などもしなきゃいけなかったかもしれませんし、小室さんもかなり忙しかったのでしょうね?
(近重幸哉さん)
「私も感じたのは、秋篠宮ご夫妻にご挨拶されるということと、あと眞子さまとお会いになる、そして婚姻届にご自身の署名をして赤坂東邸にお持ちになって、眞子さまに渡されたのかなっていう印象もありましたね。」
眞子さまの今後のスケジュールを見ると、10月26日の結婚までお忙しい日々が続きます。10月19日午前中に宮中三殿に参拝され、22日には天皇皇后両陛下にご挨拶、その翌日はご自身の30歳のお誕生日を迎えられ、25日には上皇ご夫妻にご挨拶、その翌日の26日に結婚、そして午後は会見となっています。
Q.眞子さまは、アメリカに行く準備もされなければいけないですね?
(近重幸哉さん)
「それはとても大切なことになると思います。区役所に婚姻届を出したあと小室眞子さんになられるんですけど、そのあとパスポートとかビザの用意をして、アメリカに渡る、そして生活の準備もしないといけないということもありますので、大変お忙しい日々になると思いますね。」
記者会見のポイントは?
Q. 過去の女性皇族の方の結婚会見も、みなさま皇籍を離れられてからの会見ということなんですが、やっぱり宮内庁が取りしきるというのは慣例なんですか?
(近重幸哉さん)
「宮内庁が取り仕切るという形ですね。結婚式を終えられて、記者会見をなさって、それから披露宴という形が大抵の流れなのですが、今回は結婚式というものがないですから。その代わりに婚姻届を提出された後に小室眞子さんとして、小室さんと一緒に結婚会見を行うっていう形になりますね。」
記者会見のポイントについて、近重さんは8点指摘しています。(1)金銭トラブルに言及されるのかどうか、(2)延期から3年半の思い、(3)儀式なしなど“異例の結婚”について、(4)「一時金」を辞退される眞子さまの思い、(5)秋篠宮ご夫妻への思い、(6)佳子さま、悠仁さまへの思い、(7)皇籍を離脱したご心境、(8)眞子さまのご体調、複雑性PTSDの状況についてです。
Q. 金銭トラブルに言及されるか、これは眞子さまというよりも小室圭さんでしょうね?
(近重幸哉さん)
「小室圭さん側になると思います。やはり秋篠宮殿下は、結婚が決まったらやはり説明する必要があるというお気持ちをお示しになっていますので。金銭トラブルに関しては、そこに集まる記者さんのほうから質問の中に組み入れられると思いますので、ここはやはり小室さんにしっかりと国民に伝わるように、お話ししていただきたいなと思いますね。」
Q. 延期から3年半の思い、儀式なしなど異例の結婚について、一時金を辞退される思いというのは眞子さまのご決意だと思いますが、このあたりを記者から質問形式で答えられるのか、まずはご本人から説明されるのか?
(近重幸哉さん)
「もしかしたらご説明があって、このあたりは質疑応答であらかじめ提出された質問の中でお答えになるという形になってくるか、それはどうか分かりませんけれども、ただこういった流れについての質問というのも、宮内記者会か、雑誌記者協会か、外国特派員協会から出る可能性があると思いますね。」
ご家族への思いは?
Q. 秋篠宮ご夫妻への思いや、妹の佳子さま、悠仁さまへの思いをどのように語られるのでしょうか?
(近重幸哉さん)
「こういう形になっても仲のいいご家族であったということに変わりはないわけですから。これからも眞子さまは、秋篠宮ご一家にとられては大切な家族の一員であるということには変わりはなく続いていくと思いますので、やはりこれまでの感謝の気持ちとかですね、それから私たちに見せていただいた家族団らんのご様子とかですね、そういったものを総じて、小室さんと結婚していただきたいなっていう感じがいたしますね。ですからそういう思いも、国民に最後に残していただければと思います。」
Q.眞子さまは外国訪問も熱心にされて語学も堪能でしたから、眞子さまが抜けられると、佳子さまが担っていかれることになるのでしょうか?
(近重幸哉さん)
「佳子さまのお勤めがたいへんになると思いますね。眞子さまは、清子さまのなさって来たような中南米という最も遠いところへのご公務をずっと繰り返して勤められてきてですね、それもかなりの僻地にいる日本人の方たちにもお会いになりに行かれるなど、皇族としての務めは本当にしっかりなさってきています。その分を、今の佳子さまが引き継いで、今のご公務にのせてなさって頂くということになりますので、佳子さまのご負担は大きくなると思いますね。」
(情報ライブミヤネ屋 2021年10月19日放送)