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【独自取材】韓国に「イエスジャパン」現象!“おまかせ”スタイルなど街中にあふれる“日本文化” しかし…韓国・総選挙は野党大勝で“ノージャパン”に?日韓友好ムードに立ち込める暗雲で影響は?
2024年4月12日 UP
2024年4月10日に韓国で行われた総選挙では、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権を支える与党は惨敗、“反日”を掲げる最大野党が圧勝という結果に…。そんな韓国では今、若者を中心に“日本ブーム”が。日本のドラマやアニメのほか、昭和のシティーポップなどが大人気。『イエスジャパン』と呼ばれる現象を、現地で独自取材しました。
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2024年3月、「ミヤネ屋」取材班は韓国・ソウルへ。夜の繁華街にある飲食店で、驚きの会話を耳にしました。
(韓国人の客ら)
「ドンちゃん、大学生なの?」
「大学生です」
「何を勉強しているの?」
「機械工学」
「わー、理系だ。頭良い」
「カンパーイ!」
韓国人の客同士が話していたのは、なんと日本語!
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実はこちらの店、“日本語で注文・会話する”のがルール。2023年にオープンして以来、SNSなどで話題となり、日本語を話したい若者で連日“満席状態”だといいます。
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Q.店には、よく来られるんですか?
(20代男性)
「よく来ています。韓国人です。日本の文化に興味があって、日本語を勉強したらどうかなと思って、勉強しました。日本語を練習したいときに、ここへよく来ます!」
(20代男性)
「日本のアニメとドラマをよく見ていて、それで自然に習うことになりました。『1リットルの涙』や『リーガル・ハイ』、一番大好きなのは『のだめカンタービレ』。今も大好きなドラマです」
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(20代女性)
「日本のゲームが好きです。『ファイナルファンタジー』というゲームが好きで、オンラインゲームだから、そこで知り合った日本の方と通話しながら、勉強しました」
Q.そんなに上手になるんですか?
(20代女性)
「まぁ、なっちゃいましたね(笑)」
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今、若者を中心に韓国で広がる“日本ブーム”。
(「ミヤネ屋」高井望記者/2023年3月)
「日本語で“おまかせ”と書いています」
2023年3月の取材時には、すし店などでメニューを選ばず店に注文を委ねる“おまかせ”スタイルが流行。
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(NNNソウル・横田明記者/2024年2月)
「こちらの看板、日本語ですね」
2024年に入ってからも、街中のあちらこちらに日本語の看板が…。
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また、“日本風”の居酒屋で、日本のグルメを楽しむ人が増えています。
(20代女性)
「特定の食べ物一つが流行しているというより、日本の感性・日本の雰囲気そのものが流行っている感じです」
こうした現象を、韓国では“イエスジャパン”と呼び、日本の様々な文化への関心が高まっています。
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若者の街、ソウル・弘大(ホンデ)で話を聞いてみると…。
(20代女性)
「日本のアニメも好きですし、“イザカヤ”にもよく行きます」
Q.「居酒屋」という日本語が、浸透しているのですか?
(20代女性)
「そうですね」
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(20代男性)
「『ワンピース』が好きです。ルフィ!『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』が好きです」
(20代女性)
「最近、周りのインスタを見ても、日本へ旅行したことが、よくアップされています。近いから、みんなよく行くし、良いイメージです。今日もご飯を食べてから、『SPY×FAMILY』を見に行きます。アーニャ!(笑)」
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また、日本の音楽も、若者の間で広まっています。2人組の男性(20代)が聴いていたのは、「Official髭男dism」のTATTOO。彼らは、YouTubeなどで最先端のJ-POPをよく聞くのだといいます。
(20代男性)
「優里のべテルギウスも好きです」
「あいみょんも大好きです(笑)」
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さらに、取材中に街中で聞こえてきたのは、“意外な”日本の曲―。竹内まりやの「プラスティック・ラブ」です。40年も前の1984年にリリースされた日本の曲が、なぜ今…?
音が聞こえてきたレコード店を訪ねてみると、店内には、松田聖子や小泉今日子など、昭和のレコードを探す若者たちが。
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近年、世界各地で再評価されている、日本の70・80年代の“シティーポップ”。その魅力にいち早く気付いた韓国人DJの発信から、若い世代にも浸透したのだといいます。
(20代女性)
「『プラスティック・ラブ』と、松原みきの『ステイ・ウィズ・ミー』を聞きます。シティーポップは、感性が合うんです。都会的で、ビルが立ち並ぶ感覚。キラキラする感じがします」
(30代女性)
「私は、大橋純子の『テレフォン・ナンバー』が好きです」
(客の男性)
「山下達郎の『FOR YOU』というアルバムですが、以前苦労して手に入れて、とても満足しました」
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(レコード店の店長)
「シティーポップは、聞いていても重くないというか、歌がまるで生活音のように聞けます。インスタで日本のレコードが入荷したことを知らせると、すぐに売れてしまいます」
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そもそも、韓国で日本の文化が広まったきっかけは、1998年に発表された『日韓共同宣言』です。当時の金大中(キム・デジュン)大統領は宣言を機に、韓国でそれまで禁止されていた日本の映画や音楽などの大衆文化を解禁。
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しかし、この25年あまりの間、日韓関係は領土問題や歴史問題などで、度々悪化。中でも、“戦後最悪”と言われるまで冷え込んだのが、文在寅(ムン・ジェイン)前政権時代でした。元徴用工を巡る問題などで反日感情が高まり、日本の衣料品・ビールなどの“不買運動”、いわゆる“ノージャパン運動”が激化。
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ソウル市内で、30年近く日本の酒を輸入販売する店では…。
(日本酒の輸入販売店)
「当時は、買いに来られる客がいなくて…、居酒屋にも卸していますが、全く注文をくれませんでした。2019年7月ごろが、一番悪かったと思います。あの時は、売り上げが今の半分以下でした」
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しかし、2022年の政権交代で尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権が誕生すると、状況が一変。両首脳が互いの国を訪問し合う“シャトル外交”が12年ぶりに再開され、日韓関係が改善に向かうと、人々の考え方にも変化が…。
(20代女性)
「肯定的なイメージに変わった気がします」
「やっぱり隣国だから、理解し合い認め合う部分があるべきだと、みんなが考えている気がします」
(20代男性)
「お互いに交流が多くなったので、日本人も韓国文化が好きになり、若い世代で交流が増えて、ブームが起こったのだと思います」
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“イエスジャパン現象”が続く韓国。連日盛り上がりを見せる“日本語限定”飲食店のオーナーは…。
(店のオーナー)
「日本、大好きなんですよ。もうちょっと仲良くしたいな。この店で、懸け橋になったらいいなと思っています」
今回の選挙で尹政権を支える与党が大敗する中、このまま“友好ムード”は続いていくのでしょうか―。
(「情報ライブ ミヤネ屋」2024年4月11日放送)