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【独自コラム】エンゼルス・大谷選手の快挙に刺激され 読売テレビ・澤口アナの「メジャーをもっと知りたい」
2021年7月14日 UP
オールスターでの“リアル二刀流”
メジャーリーグのオールスター・ゲームで、大谷翔平選手が史上初めて先発投手と1番・DH(指名打者)で出場しました。結果は、投手として160キロを超えるボールを投げ1イニング三者凡退の無失点。打者としては2つの内野ゴロの2打席ノーヒットでしたが、オールスターでの“リアル二刀流”で勝利投手にもなり、また一つ歴史的快挙を達成しました。試合後のインタビューでは「楽しかった、緊張はしなかった。また来たいなあ、素晴らしい経験でした」と感想を述べました。
大谷選手の快挙に刺激を受けて、日本でもアメリカのメジャーリーグに注目する人が増えています。「ミヤネ屋」で司会を務める読売テレビの澤口実歩アナウンサーもその一人です。
メジャーリーグについて教えて!
高校時代に野球部のマネージャーだった澤口アナウンサーは、大谷選手と同じ岩手県出身。大谷選手の一学年下で、球場アナウンスを手伝った際には、花巻東高校の試合で「ピッチャー大谷くん」とアナウンスしたこともあるのです。
そんな野球愛溢れる澤口アナウンサーも、大谷選手の活躍を目にして、ますますメジャーリーグに興味を持つようになりました。そこで、澤口アナウンサーのメジャーリーグに関する素朴な疑問に、メジャー観戦歴が豊富なミヤネ屋スタッフが答えました。
Q1.チームの応援歌は?
(澤口実歩アナウンサー)
「阪神の『六甲おろし』のような球団の応援歌はあるのですか? また、選手個人の応援歌は?」
日本の野球ファンとしては、やっぱりそこが気になりますよね。メジャーリーグには球団の応援歌はボストン・レッドソックスなど一部の球団以外は基本的にはありませんが、どのチームの試合でも7回裏のホームチームのラッキーセブンが始まる前に、観客がみんなで声を揃えて歌い上げる有名な曲があります。「Take Me Out To The Ball Game(私を野球に連れて行って)」です。そのメロディーを聞けば、澤口アナウンサーも知っているかも知れません。選手個人の応援歌もありませんが、日本と同じでバッターが打席に向かう際には、本人が選んだお気に入りの曲が球場に流れます。
Q2.1チームに何人の選手?
(澤口実歩アナウンサー)
「メジャーリーグの規模の大きさが気になります。全部で何チームあって、1チームには全員で何人の選手がいるのですか?」
アメリカンとナショナルの両リーグとも各15チームと、メジャーリーグ全体で30チームです。公式戦に出る資格を持つ「ロースター」と呼ばれる登録選手枠があり、支配下選手登録枠は1チーム40人、試合に出る選手枠は26人です。単純計算すると、メジャーリーガーは全チーム合計で1200人ということになります。因みに、メジャーの下部組織としてAAA、AA、A、ルーキーなどのマイナーチームが全部で120チームあります。
Q3.年間スケジュールは?
(澤口実歩アナウンサー)
「ワールドシリーズ優勝までの、年間スケジュールはどうなっているのですか?」
レギュラーシーズンでは、各チーム162試合の公式戦を戦います。アメリカ国内で3時間の時差がある過酷な状況の中で、20連戦を超えるスケジュールも当たり前、ダブルヘッダーもあります。リーグをまたいで対戦する「インターリーグ」も人気です。両リーグとも、東、中、西の3地区に分かれていて、各地区の1位にワイルドカード(地区優勝を除いた年間勝率上位2チーム)を加えた両リーグ各5チームの合計10チームが、約1か月続く長いポストシーズンに進みます。ワイルド・ゲーム(1試合)に始まり、地区シリーズ(5試合3勝先取)、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズ(7試合4勝先取)を勝ち抜き、最後に両リーグの優勝チーム同士が7試合4勝先取のワールドシリーズで戦うのです。
Q4.オールスターの監督推薦は?
(澤口実歩アナウンサー)
「オールスターのピッチャーは監督の推薦制と聞きましたが、どんな基準で選ばれるのですか?」
メジャーリーグのオールスターでは、野手がファン投票で選ばれるのに対し、投手とファン投票選出以外の野手は選手間投票で選ばれます。コミッショナー事務局による選出もありますが、監督推薦は2017年から廃止されました。各チームから少なくとも1人が選ばれるので、所属チームのバランスも重要なのです。
Q5.オフシーズンのキャンプは?
(澤口実歩アナウンサー)
「日本のように、オフシーズンのキャンプはあるのですか?」
日本と同じように、毎年2月から「スプリング・トレーニング」と呼ばれる春季キャンプが行われます。キャンプ地は東のフロリダ州と西のアリゾナ州に集中していて、それぞれ「グレープフルーツ・リーグ」と「カクタス・リーグ」に分かれてオープン戦が行われます。日本との大きな違いは、練習時間の短さと実戦重視です。日本では練習で体を鍛えて徐々に実戦に移りますが、メジャーリーグでは集合日までに各自がコンディションを整え、いきなり試合形式でメジャー生き残りをかけての厳しい戦いが始まります。
Q6.引退後の待遇は?
(澤口実歩アナウンサー)
「引退後の待遇はどうなっているのか知りたいです」
引退後は日本と同じように、一握りの有名選手がテレビ中継の解説などを行いますが、日本のように引退後すぐに監督になるということはほぼありません。指導者になるためには、マイナーリーグなどでの指導者経験が重要視されるのです。メジャーリーグでは、引退後の選手年金も充実しています。メジャーで10年以上プレーすれば満額支給で、一般的に62歳から、最高で日本円にして年額2000万円を超える年金が生涯支給されるといいます。また、有名選手であれば、引退後もサイン会などでも多くの収入を得ることができます。
Q7.給料の支払いは?
(澤口実歩アナウンサー)
「給料はどうやって支払われるのですか?」
知り合いの日本人元メジャーリーガーによると、年俸が月割りでチームから支払われているということです。関係者によると、月に2回、銀行振り込みだそうです。因みに今シーズンのメジャーリーガーの最高年俸は、大谷選手のチームメイトであるエンゼルスのマイク・トラウト選手で、日本円にしてなんと約39億円です。
Q8.球場の食べ物は?
(澤口実歩アナウンサー)
「メジャーリーグの球場で売っているお酒や食事がどんなものか気になります!お客さんが食べているのがいつも美味しそう・・・球場の売店に行ってみたいです」
球場での食べ物って、ファンにとって大切ですよね。メジャーリーグのボールパーク(メジャーでは球場をこう呼びます)での定番は何と言っても生ビールとホットドッグです。これまでに全米で30か所以上のボールパークでメジャーリーグの試合を数多く観戦してきましたが、この生ビールとホットドッグがない球場はありません。日本人メジャーリーガーが活躍するようになって、アメリカの球場でも日本食が登場しました。野茂英雄選手が活躍した時にはドジャー・スタジアムに日本の牛丼店ができ、イチロー選手の地元セーフコ・フィールドでは、巻き寿司も販売されました。ボストンの「ロブスター・ロール」やサンフランシスコの「ガーリック・フライ」も絶品です。因みに個人的には、トルティーヤ・チップスに溶かしたチーズをかけ、サルサやハラペーニョ、サワークリームなどをトッピングした「ナチョス」をボールパークで食べると、アメリカに来たことを実感できます。澤口アナウンサーもアメリカでメジャーリーグを観戦する際には、是非食べてみてください。
(情報ライブミヤネ屋 2021年7月14日)