「同音異義語」
というものがあります。「音」は同じだけど「漢字表記」が異なり、当然、似ているけれども「意味は違う言葉」です。例えば、
「修業」と「修行」
これは「修行」が使われることが多いように思いますが、本来は、
「職業(仕事)」=修業
「宗教(精神)」=修行
と使い分けます。だから、
×「うどん職人の修行」→○「うどん職人の修業」
です。
また、「ヘアスタイル」のことや、「体の形」のことを、
「髪型」「体型」
と書くことが多いと思いますが、「新聞用語集2022年版」や「共同通信記者ハンドブック14版」などによると、どちらも「型」は使わず、
「髪形」「体形」
と書くことになっています。「形」と「型」の意味の使い分けは、
*「形」=フォーム、すがた(例)足形(踏み跡)、大形の模様、髪形、自由形(水泳種目)、ハート形、やせ形
*「型」=手本、パターン、タイプ(例)足型(靴製造の木型)、大型機械、大型の台風、型通り、型にはまらない、ひな型、紋切り型、型式証明
などです。結構、区別が難しいですよね。
11月27日放送の日本テレビ「月曜から夜ふかし」で、司会の村上信五さんの「髪がた」についての話が出ました。その際のテロップは、
「髪形」
と出ていました。新聞・テレビのニュース的には、これが正しいのですが、「報道番組」ではなく「バラエティー番組」でも「髪形」と書かれていることに、ちょっと感動しました。
さて、ここで問題です。
「歯がた」
は「形」か?「型」か?
・・・・
正解は、
*「歯形」=かんだ後に残る歯の形。(例)「腕に歯形が残った」
*「歯型」=歯医者さんで取る歯の型。(例)「歯型鑑識」
と、「使い分ける」のですね。
おわかりいただけましたか?
(2023、12、5)


