2005年4月25日に発生した「JR福知山線」の脱線事故で、乗客・乗員107人が亡くなってから18年が経ちました。二度とこのような事故を起こさないようにしなければなりません。
さて、この「福知山線」というのは「正式名称」です。これに対して「愛称」は、「JR宝塚線」です。関西の他の路線で言うと、「東海道線」というのが「正式名称」で、「神戸線」「京都線」というのは「愛称」です。JRの路線の名前は「正式名称」を使うか「愛称」を使うかに関して、読売テレビ報道局では、より地域が分かりやすい「愛称」を使うことになっているのですが、この「事故名」に関しては例外的に「正式名称」である「福知山線」を使っています。
先日開かれた関西の新聞社と民放テレビ局の用語担当者が集まった「関西地区用語懇談会」で、この「正式名称か?愛称か?」が議題に上りました。各社の回答を見ると、
「新聞」=正式名称
「テレビ」=愛称
という傾向がありました。新聞は「正式名称のあとに(愛称)を併記する」こともあるようです。4月25日の各紙夕刊で、この「事故名」をどう表記しているかを見てみたら、
【見出し】 【本文】
(読売)福知山線脱線18年 JR福知山線脱線事故
(朝日)JR宝塚線脱線18年追悼慰霊式 JR宝塚線(福知山線)脱線事故
(毎日)尼崎脱線18年 JR福知山線脱線事故
(産経)JR福知山線脱線18年 JR福知山線脱線事故
(日経)尼崎脱線事故18年 JR福知山線脱線事故
ということで、新聞はやはり「正式名称」の「JR福知山線」を使う社が多かったです。
また、見出しでは「事故があった場所の地名」の、
「尼崎」
を出している新聞もありました。
新聞で唯一「愛称」(JR宝塚線)を優先させている社の人に聞くと、
「宝塚線だけだと、『阪急』にも宝塚線があるので、必ず『JR宝塚線』とするようにしている」
と話していました。