注文したうどんや丼物(親子丼、カツ丼、天丼など)が、自分のテーブルに来ることを、
「着丼」
と言うそうです。「うどん」などに詳しい先輩にSNSで教えてもらいました。でもその先輩は、この言葉が嫌いだそうです。確かに「なんだかなあ」という感じがします。
新しい言葉をいち早く載せることで知られる、
『三省堂国語辞典・第八版』
を引いたら・・・・なんと載っていました!
*「ちゃくどん(着丼)」=(俗)注文した<ラーメン/どんぶり>が、自分の席に届くこと。(例)着丼後、五分で完食。
やるなあ、「三国」!そうか、一般的には「うどん」より「ラーメン」か。そっちから始まった言葉なのかな?
あと「着丼」という俗語に対して、作例で「完食」を持って来るあたりが、首尾一貫しています。しかも「五分で」という「早食い」も、「俗語感」を増しています。まさに「ファストフード」的。
『広辞苑・第七版』『新明解国語辞典・第八版』『明鏡国語辞典・第三版』『新選国語辞典・第十版』『大辞林・第四版』には、「着陸」「着水」「着地」「着氷」「着席」「着任」という、
「着〇」=「〇に着く」
という語構成ではなく、
「着電」「着弾」
という、「着丼」と同じ、
「着〇」=「〇が着く」
という語構成の言葉はあっても、
「着丼」
は、ありませんでした。
また、「定食」等が席に届くことは、
「着膳」
というそうです。これは『三省堂国語辞典・第八版』にもまだ載っていませんでした。
グーグル検索では(7月20日)
「着丼」=250万0000件
「着膳」= 9万6200件
で、「着丼」は、ものすごく使われていますが、「着膳」は、まだそれほどではありませんでした。サイトの「実用日本語表現辞典」によると、
「飲食店などで注文した料理が自分の席に到着することを意味する俗語。とりわけ、ラーメンについて言われる。特に、インターネット上の掲示板や、グルメ関連の口コミサイトなどで用いられる。」
とのことです。