10月7日の午後10時41分、千葉県を震源とする地震があり、東京では東日本大震災以来10年ぶりに「震度5強」を記録、交通機関などにも大きな影響が出ました。
こういった大きな地震があった時には、これまでだと、
「余震にお気を付けください」
というコメントが出ていましたが、今回はありませんでした。
というのは、2016年4月に起きた2度の「熊本地震」が、4月14日夜の「1回目の地震」が、
「マグニチュード6、5・震度7」
だったのですが、16日未明の「2回目の地震」のほうが、
「マグニチュード7、3・震度7」
と大きかったことを受け、気象庁は、
「『余震』という言葉を、今後使わない」
ことにしたのです。「余震に注意」と聞くと、どうしても、
「今後はもう、これより大きな地震は起きないだろう」
という自信を持ってしまう(思い込んでしまう)からです。
熊本地震は、
「1回目が『前震』、2回目が『本震』」
と言われましたが、それは「2回目の地震の後の話」で、「1回目の地震」の時に、
「これは『前震』だ」
と分かる人は、誰もいません。「本震」が起こって初めて、
「あれは『前震』だったのか」
と分かるわけで、
「後付けの理屈」
のような感じです。
というわけで、今回の関東での地震では、
「今後1週間程度は『同じ規模の地震』『同程度の地震』が起きる恐れ」
という表現をしていました。
×「今後の余震」→〇「今後の地震」
(2021、10、14)