8034「元妻・前妻・先妻」

2021 . 4 . 28

8034

 

 

和歌山の資産家・野崎幸助さん(当時77)、通称、「紀州のドン・ファン」に覚醒剤を飲ませて殺害した容疑で、4月28日、

「元妻」

の須藤早貴容疑者(25)が逮捕されました。事件から間もなく3年が経とうとしています。

この須藤容疑者の「元妻」という「肩書」について、「ミヤネ屋」の担当ディレクターから質問が。

「須藤容疑者は『元妻』でいいのでしょうかか?『前妻』ではないのでしょうか?」

いやあ、全然、気にならなかったなあ。

改めて考えてみたら、「前妻」というには、

「新しい妻=現在の妻」

が必要なのではないでしょうか?他局のドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」みたい。

また「妻」「夫」は、二人で「夫婦」というチームを作っており、片方が「死別」でも、「離婚」でも、「夫婦」という形が崩れた際に「元・夫婦」となり、同時に、

「元妻」「元夫」

となるのではないでしょうか?

それに、この容疑者の女は、去年、「野崎」姓から、元の「須藤」姓に戻しているので、これは「元」妻ということで問題ないのではないか、ということになりました。

この日(4月28日)の夕刊各紙の見出しは「読売・朝日・毎日・産経・日経」全て、

「元妻」

でした。また私が見た範囲では、日本テレビ(読売テレビ)・テレビ朝日・NHKも、

「元妻」

でした。

そもそも「元」「広義」では、

「現在ではない、過去のもの全て」

を含み、その中の、

「時系列で一番新しい『元』を(狭義で)『前』と呼ぶこともある」

と考えればいいのではないでしょうか?

ちなみに「前の妻」を表すには「前妻(ぜんさい)」と共に、

「先妻(せんさい)」

という言葉もあります。この違いはどうでしょうか?

イメージですが、

「離婚」=前妻(=生きている)

「死別」=先妻(=死んだ)

という感じがしました。あくまで個人的なイメージですが

 

(2021、4、28)