このところ時々耳にするようになった言葉に、
「バズる」
があります。SNSなどで、ものすごくヒットするというか、話題になることですよね。
グーグル検索では(1月25日)
「バズる」 =404万件
「バスった」=368万件
でした。意味は、「Weblio辞書」というサイトによると、
『バズるとは、インターネット上で口コミなどを通じて一躍話題となるさま、各種メディアや一般消費者の話題を席巻するさまを指す語である。バズるという語は英語の動詞 buzz を日本語化した言い方である。buzz には「噂話などでガヤガヤ騒ぐ」といった意味合いの用法がある。』
と説明されていました。
この言葉、「国語辞典」には載っているのでしょうか?
去年11月に出たばかりの『新明解国語辞典・第8版』を引いてみました。
・・・・載っていない・・・。
「パズル」「はずれ」
は載っているけど、「バズる」は載っていませんでした。
それではそれよりさらに新しい、奥付では今年1月1日に出たことになっている『明鏡国語辞典・第3版』を引いてみましょう・・・・あ、あった!載ってる!
*「バスる」=多くの人が一気に話題にしたり注目したりすることで、短期間で爆発的に流行ること。(例)「SNSの投稿がバズる」「バスった新商品」▼蜂が「ブンブン」飛ぶ羽音の意の「バズ(buzz)」を動詞化した語。
とありました。やるなあ『明鏡国語辞典』!
こういった語を早く取り入れることで知られる『三省堂国語辞典』ですが、さすがに最新の「第7版」が出たのが「2014年」(実際は、2013年の年末)なので「載っていないだろうな」と思いましたが、一応引いてみたら、やはり載っていませんでした。
その頃には編纂者の飯間浩明さんも、「まだ、国語辞典に載せる語でない」と判断されたか、「まだ言葉自体に、それほどの広がりがなかった」のでしょう。
新しいところで、「2019年(実際は2018年の年末)」に出た『三省堂現代新国語辞典・第6版」を引いてみたら、なんと載っていました!
*「バズる」【←buzz=うわさ・評判】=SNSで、ある投稿が一気に広ろまったり、ネット上で大きな話題になったりする。
この時点ではまだもともとの「ネット用語」として紹介されているような感じですね。この辞書、小野正弘先生が筆頭編纂者でお名前がありますが、編纂者の中には「飯間浩明さん」のお名前も入っています。ということは、飯間さんの編纂する『三省堂国語辞典』でも、次の「第8版」には、「バズる」は必ず入って来るものと思われます。
同じく「2019年の秋」に出た『大辞林・第4版』にも載っていました。
*「バズる」【バズ(buzz)の動詞化】(主にインターネットで)特定の言葉や、特定の話題への言及が突如として増える。一気に話題になる。
あ、良い感じの語釈ですね。
今後もこの言葉に注目します!


