新・読書日記 2020_012
『リベラリズムの終わり~その限界と未来』萱野稔人、幻冬舎新書:2019、11、30第1刷・2019、12、12第2刷)
「ミヤネ屋」にもご出演いただいている津田塾大学の萱野先生の著書。正直言って、難しかった。それとタイトルと中身が、あまりピッタリ来なかった。
154ページに、
「リベラリズムはパイが拡大しているときにしか説得力をもたない」
と書かれているが、果たしてそうか?裕福な人しか「リベラリズム」を主張しないの?
話は変わるが、「王政」に対する「市民革命」「リベラリズム」である「フランス革命」の旗印として知られる、「自由・平等・博愛」(最近は「博愛」ではなく「友愛」と訳されることもある。)これらは「同じベクトルの方向」を指していると思われがちだが、明らかに違う。「自由」を主張すると「平等」にはなり得ない。「平等」を主張しすぎると「自由」は抑制される。そのバランスの調整をするのが「友愛」なのではないか?
萱野先生はこの本では「リベラリズム=自由」だけのように解釈しているのではないか?と感じた。
star3