新・ことば事情
7341「山賊焼き」
1月24日、ランチで会社の食堂に、久しぶりに行けました。お昼の時間は忙しくて、なかなか食堂まで行けないのです。この日のメニューで注目だったのは、
「鶏の山賊焼き」
でした。この、
「山賊焼き」
というのは、どういう焼き方なのか?なぜ「山賊」で「海賊」ではないのか?
食堂のおばちゃんに聞いたところ、
「それは・・・山賊のようにピリッとしてるん・・・・・だと思います」
本当?と思って、あとで調べようと思ったら、おばちゃんが、
「不勉強ですみません。また調べておきます」
とのことでした。自分でも調べますね。
ネット検索してみたら(2月11日)、
「山賊焼き」=32万2000件
も出て来ました。
トップで出て来たサイトは、「レタスクラブニュース」のレシピページ、「山賊焼きby市瀬悦子さんの料理レシピ」
というタイトルで、
「信州地方の郷土料理といわれており、地元のスーパーや総菜店ではこの呼び名で売られているそう。下味につけ込んだ大判の一枚肉をカラリと揚げて、豪快に切り分けるのがローカルルール!」
とありました。「信州=長野県=山が多い」から「山賊」なのかな?
ウィキペディアでは、「長野県の料理」と「山口県の料理」の2種類があると記されていました!
「長野」のほうの「名前の由来」に関する「説」が2つ、紹介されていました。
(1)塩尻市の居酒屋「山賊」を元祖とする説で、店の横には「元祖山賊焼」の石碑が立っている。前身である「松本食堂」店主の祖父夫婦が、第二次世界大戦前後のいずれかの時期に考案したという。
(2)松本市の食堂「河昌」による「山賊は物を取り上げる=鶏揚げると語呂を合わせた」とする説。
ホオ、2つめの説、
「山賊」=「取り上げる」→「鶏(トリ)揚げる」
は、ダジャレだけど面白いですね。
そして「山口県」の「山賊焼き」については、
「骨付きの鶏もも肉を一本丸ごとオーブンやグリル、炭火等でニンニク風味の照り焼き風のたれに絡めてあぶり焼きにしたローストチキン風の料理。西日本の多くの地域では山賊焼と言えば通常こちらの料理を指す。」
「山口県岩国市玖珂町にあるレストラン『いろり山賊』で供されることで知られる。『いろり山賊』はかつて広島市内にあった居酒屋『的場大学』がルーツで、昭和20年代にはすでに山賊焼がメニューとしてあったといい、山賊焼の元祖を自称している。」
のだそうです。
うちの食堂で出された「山賊焼き」は、「長野県の山賊焼き」だったようですね。
(2020、2、11)
(追記)
5月29日の夕方に「笑ってコラえて」を再放送していました。
その中の「朝までハシコ酒」のコーナーに元・テレビ金沢の馬場もも子アナウンサー
が出演していました。訪れた「武蔵小金井」の居酒屋で食べていたメニューが、
「山賊焼き」
で、まさに「鶏もも肉の照り焼き」でした。壁に貼ってあった紙には、
「長野県産」
と書かれていました。