新・ことば事情
7300「天竺」
元「ミヤネ屋」ディレクターで、今は制作番組のディレクターをやっているN君(通称・ポン)が質問にやって来ました。
「お笑いタレントがロケで食べた物の感想を言う際に、『ホボテン』と言ったんですよ。このタレントは、いろんな言葉を4字で縮めて言うのがギャグの一つになっているんですけど、意味を聞いたら『ほぼ天竺(てんじく)』だって言うんですけど、意味は、まあなんとなくわからなくてもいいんですけど、『天竺』って言葉は、使っても大丈夫ですかね?宗教的に"アウト"ということは、ないでしょうか?」
「ええー?『天竺』は昔の『インド』の日本での呼び名だろ。『西遊記』で孫悟空や三蔵法師たちが目指したのが『天竺』だったよね。まあ仏教伝来などと絡んでいるから、宗教的なイメージはあるかもしれないけど、あくまで地名だから問題ないんじゃないの?『天』という漢字と音が『天国』を連想されて、『ほぼ天国・ほぼ極楽』というニュアンスで言ったんじゃないかな。ほら、だって、お笑いコンビに『天竺鼠(てんじくねずみ)』って、おったやん。大丈夫やで。」
と答えると、
「安心しました」
と言って帰って行きました。
念のため、「天竺鼠」を検索してみたら、何と「テンジクネズミ」とは、
「モルモット」
のことでした。知らんかった!