新・ことば事情
7299「ペイハラ・カスハラ」
12月4日放送の日本テレビ「スッキリ」で、
「ペイハラ」
というのを紹介していました。「キャッシュレス社会」で、
「現金で支払わせないで『ペイペイ』とか『楽天ペイ』とか、あの手の物で払わなきゃダメ!とかいうこと」
かと思ったら、全然違いました。
「ペイシェント・ハラスメント」
つまり、
「患者による医師など医療関係者へのハラスメント」
のことだそうです。医療関係というとこれまでは「医師による患者へのハラスメント」、
「ドクターハラスメント」
いわゆる、
「ドクハラ」
が有名でしたが、いつの間にか「立場が180度逆転」していたんですね!
グーグル検索では(12月12日)、
「ドクターハラスメント」= 6万9200件
「ドクハラ」 =29万0000件
「ペイシェントハラスメント」= 1850件
「ペイハラ」 =2万5600件
やはりよく知られた「ドクハラ」に比べると、「ペイハラ」は新しい言葉だけに、検索件数が「ひとケタ少ない」ですね。
それにしても「ペイシェント」の語源は、
「(痛みに)耐える(我慢する)人」
なのに、耐えないで文句を言うのか。文句を言う人はもう「ペイシェント」ではないな。
そして、おととい(12月10日)の「スッキリ」では、今度は、
「カスハラ」
というのを特集していました。これは
「カスタマー(消費者)ハラスメント」
の略のようですが、「カス」ってあまり良い響きではありませんね。当たり前ですが、
「客の言うことを、全て聞くのがお店側(サービス提供者)」
というわけではありません。
「お客さんは神様です」
という言葉を誤解してはいけないのです。「お客様」は、
「万能」
ではありません。どちらかと言うと、
「煩悩」
です。
私もついつい、そういう態度を私も取ってしまいがちので、気を付けないといけません。
時代が、後から追いついて来た感じです。グーグル検索は(12月12日)
「カスタマーハラスメント」=22万5000件
「カスハラ」 =82万1000件
と、結構、多かったです。