新・ことば事情
7294「寿詞(よごと)のアクセント」
10月22日の「即位礼正殿の儀」で、
「寿詞(よごと)」
という言葉が出て来ました。『広辞苑』で意味を調べると、
*「よごと」(寿詞・賀詞・吉言)=「天皇の治世の長久・繁栄を寿(ことほ)ぎ祝って奏上する詞。賀辞。」
とありました。この言葉のアクセントは、
「ヨ\ゴト」「ヨ/ゴト」
のどちらか?ナレーターのNさんから質問がありました。
日本テレビの「即位礼生中継」を見ていても「平板アクセント」の、
「ヨ/ゴト」
だったので、それに従ったそうですが、次の機会には忘れていそうだと。
当日、「〇言(〇ごと)」の例で、Sナレーターが、
「寝言(ネ/ゴト)」
を挙げてくれたので、
「なるほど~」
と思ったりもしたそうです。
翌日(23日)私はNさんに、こんなメールを送りました。
ます。
『きのうの「寿詞(よごと)」のアクセントですが、やはり、
「ヨ/ゴト」(平板アクセント)
で言いそうです。
1990年(平成2年)11月12日、現在の上皇さまが、「天皇」への「即位礼」の際に、当時の海部俊樹首相のお祝いの言葉に関してNHKのアナンサー(たぶん石戸谷アナウンサー)がどう読んでいるかを、YouTubeで映像を確認したところ、海部首相がお祝いの言葉を述べる前には2回、
「ヨ\ゴト」
と「頭高アクセント」ではっきりと言っていたのですが、海部首相の「寿詞」が終わったときには、
「海部総理の『ヨ/ゴト』でした」
と「平板アクセント」で読んでいたのを確認しました。
また「正殿」をNHKアナウンサーは、
「セ\イデン」
と「頭高アクセント」で読んでいました。これは宮内庁関係者などのアクセントと同じです。』
ところが!さらに翌日10月24日のNHKのニュースを見ていたら、アナウンサーは、
「頭高アクセント」で、
「ヨ\ゴト」
と読んでいました。(青井アナウンサーかな?)『ニュース7』の男性アナウンサーも、
「ヨ\ゴト」
と「頭高アクセント」でした。
一応、記録しておきます。