新・ことば事情
7279「『度』か『回』か?4」
平成ことば事情5070「『度』か『回』か」
平成ことば事情5562「『度』か『回』か2」
平成ことば事情7037「『度』か『回』か3」
の「令和」に入ってから初めての続編です。
11月23日大相撲九州場所で、翌日の千秋楽を待たずに、横綱・白鵬が、史上最多の自己記録を伸ばす、
「43回目・43度目」
の優勝を決めました。その「回数の助数詞」が、新聞によって違います。
(読売)43度目
(朝日)43度目
(毎日)43回目
(産経)43度目
(日経)43度目
ろいうことで、「毎日新聞」だけが、
「回目」
を使っていました。これまでと同じです。毎日新聞は「優勝 43回目」だけでなく、
「十四日目までに優勝を決めたのは20回目」
「九州場所での優勝9回」
など、全て「回」で、「度」は使っていませんでした。
ただ、中身を見てみると、
(読売)「優勝回数」(一覧表)
とありました。読売新聞は、「優勝回数」を
「43度」
と言うのか?それとも、
「43回」
なのかが分かりません。一覧表には「数字」しか書かれていなかったので。
また、同じ日に、ローマ教皇として38年ぶりの来日を果たしたフランシスコ教皇ですが、ローマ教皇の来日は、
「2回目・2度目」
どちらなのか?
「毎年必ずある場合」は「回」を使い、大相撲の「優勝」のように「いつあるかわからない場合」は「度」を使うという「使い分け」があるのかないのか?という話なんですが、もし「使い分けがある」とすれば、「ローマ教皇の来日」は、「いつあるかわからない」ので、大相撲の優勝でも「回」を使っている「毎日新聞」以外の各社は、
「度」
を使うのではないか?と思うわけですが、実際は、
(読売)***
(朝日)2回目(11月24日)
(毎日)2回目(11月24日)
(産経)2回目(11月24日)2度目(11月23日)
で、「産経新聞」は両方使っていました。読む理新聞はその表記が見つかりませんでした。「38年ぶり」は載っていましたが。
また「日経」は、同じフランシスコ教皇の「来日」(=日本訪問)に関しては見当たらなかったのですが、日本に来る前に「タイ」を訪問されていて、それに関する「11月21日」の記事では、
「2回目」
と表記していました。