新・読書日記 2019_145
『教養としてのヤクザ』(溝口敦・鈴木智彦、小学館新書:2019、10、8)
ヤクザ取材の大ベテラン(溝口敦)と、今を時めく、脂に乗ったヤクザ・ルポライター(鈴木智彦)の「先輩・後輩」対談。冒頭の話が面白かった。今、やくざの「シノギ」として一番流行っているのは「タピオカドリンク」だそうだ。原価が安くて利ザヤが大きいのだそうだ。1杯50円もしないような原価の物を、600円、700円で売っている。タピオカなんて、紅茶の葉に比べたら安いものだから、タピオカを「増量」して「紅茶」の量が減る方が儲かるのだと。しかもお客さんはタピオカが多いと喜ぶと。ヤクザは、とにかく"甘い汁"の所に集まるのだな。
でも、そのヤクザを殲滅(せんめつ)させようとするここ十数年の警察の動き、法律の動きの中で、今後ヤクザ・暴力団はどうなって行くのか?ヤクザが絶滅したら、「ヤクザルポライター」も絶滅するのかな?と思った。
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