新・ことば事情
7238「陛下・殿下」
10月24日の「ミヤネ屋」の放送前にフリップをチェックしていたら、
「ウィレム・アレクサンダー国王陛下」
という表記は。これはダメです!海外の国王」に報道では「陛下」は付けません。
「ウィレム・アレクサンダー国王」
です。「陛下」を付けるのは「天皇」と「天皇皇后」のみです。理由は、
「他国の国王にも『陛下』を付けると、『同列』となってしまい、相対的に天皇の権威が下がるから。」
です。もっとも映画の、
『女王陛下の007』
などは固有名詞なので別ですが。
なお、「陛下」は英語では、「三人称」では、
「男性」は「His Majesty」、「女性」は「Her Majesty」
目の前にいらっしゃったら「二人称」で、
「Your Majesty」
で、映画『女王陛下の007』の英語の原題は、
『On Her Majesty's Secret Service』
で、割と「直訳」ですね。
ちなみに「皇太子殿下」は、
「His Royal Highness」
「妃殿下」は、
「Her Royal Highness」
です。つまり、
「いと、高き所にいらっしゃる方」
ですね。目の前にいらっしゃる場合の「二人称」は、
「Your Royal Highness」
です。現在、日本には「皇太子」はいなくて、
「皇嗣殿下」(=秋篠宮さま)
ですが、「皇嗣殿下」も「His Royal Highness」なのでしょうね。