新・読書日記 2019_123
『永遠(とわ)のPL学園~六〇年目のゲームセット』(柳川悠二、小学館:2017、3、20)
出てすぐに購入したものの、「積ん読」になっていたもの。高校野球のシーズンということで(少し遅いが)読みました。
自分の母校以外で、「校歌」を歌える高校が、私には2つある。それは、
「PL学園」と「浦和南高校」
である。PLはもちろん「野球」で、浦和南は「サッカー」で、私が高校時代に一世を風靡した学校だ。小学校の同級生がPL学園に入って、あの木戸捕手の1年下で、夏の優勝の時は控えの捕手だった。ベンチで喜んでいるのが一瞬テレビに映った。翌春の選抜には、正捕手として出場していたので応援していた。たしか「ベスト4」だったと思う。彼はその後プロ野球選手になった。
そういったつながりもあり、応援していた。もちろん、その後は桑田・清原のKKコンビで、高校野球の強豪の座を不動のものとした。
そのPL学園が、ついに新入部員の募集をやめ、事実上の活動停止に追い込まれた。サブタイトルにあるように「60年目のゲームセット」。その周辺の事情を取材したドキュメントである。
少子化の中で、どこの私立学校も募集に苦労している。宗教団体の運営する学校として、信者の減少などで、よりそういった事情が厳しくなってきたのだろう。
この本を読み終わる直前の、8月31日の読売新聞に、
「PL人文字 復活へ~マスターズ甲子園大阪代表に」
という見出しで、元・巨人の桑田真澄投手(51)と中村順司・元監督(73)の写真が写っていた。「マスターズ」での復活。あくまで「マスターズ」、つまり「OB」ですからね。錚々(そうそう)たるメンバーが「OB」には、います。でも「現役高校生選手」は、もう出て来ない。
うーん、PLの校歌の歌詞には、
「♪ああ、PL PL 永遠(とわ)の学園 永遠(とわ)の学園」
とあるが、野球部は「永遠(とわ)」には続かなかったということか・・・何か寂しい。