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『道浦TIME』

新・ことば事情

7154「雨がシビシビ」

84歳になる母が、

「こないだな、『雨が、しびしび降る』って言ったら『それどういう意味ですか?』って言われたんやけど、この『しびしび』って、元々はどこの方言やろか?」

すぐにスマホで調べると、

「奈良方言」

と答えている人が出て来ました。さらに調べると、

「京都でも言う」

と。うちの母は、

「三重県の伊賀上野の出身」

です。以前は、

「雨が『ピリピリ』降るって言ってた人がいたんやけど、あれはどこの方言やろか?」

と聞いてきたことがあります。その際に調べたら、

「兵庫県・但馬地方の方言」

ということになりました。それにしても、なぜうちの母は、

「雨が小降りな様子の擬態語」

に興味があるんでしょうね?

さてこの「しびしび」に関してさらに調べると「但馬方言辞典」という兵庫県北部の但馬地方の方言を集めたサイトにこのような記述が。

http://www2.nkansai.ne.jp/users/ytaniguchi/tajima50sa.htm

*「しびしび」=しとしと。(例)今、雨が しびしび降っとるで。

兵庫県豊岡市・美方郡香美町香住区での使用を確認。

『京都府ことば辞典』(堀井令以知編著、おうふう、平成18年)によると、使用地域は京都市・京丹後市久美浜町・京丹後市網野町・京丹後市峰山町・京丹波町・宇治市となっている。

雨が降るさま。「ぱらぱら」ではなく、霧雨状態の雨を言うことが多い。

ありゃ。やはり元々は「京都の言葉」で、それが奈良や兵庫・但馬に広がったのかな?

気候も似ているということなのでしょうかね?

(2019、5、6)

2019年5月10日 12:46 | コメント (0)