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『道浦TIME』

新・ことば事情

7113「住居不定」

先日、テレビ新潟発の全国ニュースを見ていたら、逮捕された容疑者が、

「住居不定 無職」

という原稿をアナウンサーが読んでいました。この「住居不定」というのは、普通は、

「住所不定」

言うのではないのでしょうか?

ところが!この話を報道局兼務のIアナウンサーにしたところ、

「こんなものが、あったんですけど・・・」

といって大阪府警泉佐野署のプレスリリース文書を見せてくれました。そこにはしっかりと、

「住居不定」

と書かれているではありませんか!

ということは、もしかしたら、

  1. 警察発表では「住居不定」と言うが、放送などでは「住所不定」とこれまでは直していた。

  2. 「住居不定」と「住所不定」は意味が違う。

このどちらかではないでしょうか?

読売テレビ報道局のOデスクに聞いてみたところ、

「ああ、ありますね。両方あります。警察発表では両方あります。特に基準はなく、発表する署の担当者によって違ったりします。」

「放送ではあまり『住居』は聞かない気がするんだけど・・・。」

「そうですね。『住居』と発表されても『住所』に直すことがほとんどですけど、中には『警察発表だから』と、そのまま『住居』で直さないデスクもいますね。報道の中でも、特に統一はされていません。」

「『住居』と『住所』で意味は違うの?」

「一緒ですね。ただ警察の広報の中には、何か区別をしている人もいるようですが・・・・」

ということで、結論としては、

「住所不定」

で、今後も放送して構わない、という感じですかねえ。

(2019、3、28)

2019年3月28日 18:17 | コメント (0)