Top

『道浦TIME』

新・ことば事情

7104「ちがく」

スキマスイッチの「♪奏(かなで)」という曲を聴いていたら、

「何もかも違く見えたんだ」

という歌詞が。この中の、

「ちがく見えた」

が、当然ながら耳に留まりました。

こんな曲にまで入って来てるのね、「ちがく」ってと、改めて思いました。

「違う」

という言葉は「動詞」ですから、活用は、

【未然】ちがわ(ない)

【連用】ちがい

【終止】ちがう

【連体】ちがう(とき)

【仮定】ちがえ(ば)

【命令】ちがえ

であり、「連用形」は、

「ちがい」

であり、「て」につながるならば、

「ちがいて」→「ちがって」

と現代口語では「促音便」になるのですが、この「ちがく」は「動詞」である「ちがう」を、

「形容詞活用」

させているところが特徴です。

「ちがくて」

などという言葉も、ふだんの会話の中では耳にします。若者言葉であり、俗語であり、方言であるかもしれません。それがJ-POPの曲の中の歌詞に使われているというのは、相当、人口に膾炙しているということですねえ。

(2019、3、26)

2019年3月26日 20:47 | コメント (0)