新・ことば事情
7104「ちがく」
スキマスイッチの「♪奏(かなで)」という曲を聴いていたら、
「何もかも違く見えたんだ」
という歌詞が。この中の、
「ちがく見えた」
が、当然ながら耳に留まりました。
こんな曲にまで入って来てるのね、「ちがく」ってと、改めて思いました。
「違う」
という言葉は「動詞」ですから、活用は、
【未然】ちがわ(ない)
【連用】ちがい
【終止】ちがう
【連体】ちがう(とき)
【仮定】ちがえ(ば)
【命令】ちがえ
であり、「連用形」は、
「ちがい」
であり、「て」につながるならば、
「ちがいて」→「ちがって」
と現代口語では「促音便」になるのですが、この「ちがく」は「動詞」である「ちがう」を、
「形容詞活用」
させているところが特徴です。
「ちがくて」
などという言葉も、ふだんの会話の中では耳にします。若者言葉であり、俗語であり、方言であるかもしれません。それがJ-POPの曲の中の歌詞に使われているというのは、相当、人口に膾炙しているということですねえ。