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『道浦TIME』

新・ことば事情

7102「のり弁」

肝心の部分が黒く塗り潰された文書、つまり、

「黒塗り文書」

のことを、最近よく、

「のり弁」

と言うのを耳にします。「森友問題」あたりから、頻繁に耳にするようになった気がします。最初は何のことか、わかりませんでした。

たしかに、肝心な単語だけでなく、1ページベッタリと黒く塗りつぶされていると、「のり弁当」=「のり弁」

のように見えますね。

まあ「隠語・俗語」の類なのですが、この意味を載せている国語辞典はあるのでしょうか?一番可能性があるのは「三省堂国語辞典」だと思い、引いてみました。

・・・載っていない。この意味だけでなく、そもそも「のり弁」が載っていません。

「精選版日本国語大辞典」は「早弁」は載せているのに「のり弁」は載っていません。「広辞苑」と「三省堂現代新国語辞典」も、「早弁」はあるが「のり弁」はない。

「デジタル大辞泉」「明鏡国語辞典」「新明解国語辞典」「旺文社標準国語辞典」「現代国語例解辞典」「岩波国語辞典」「新潮現代国語辞典」はどちらもない。

という意外な結果になりました。

さあ、飯間さん、「三省堂国語辞典」が次の改訂で「のり弁」を載せるかな?

(2019、3、25)

2019年3月25日 21:35 | コメント (0)