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『道浦TIME』

新・ことば事情

7100「月初」

皆さんは、

「月初」

と書いてあったら、何と読みますか?私なら、

「つきはじめ」

と読みます。本来なら、

「月初め」

と送り仮名の「め」を送りますけどね。ところがこれを、

「げっしょ」

と読む例が、漫画を読んでいたら出て来たのです!

「コミック・モーニング」に連載されている、

「この会社に好きな人がいます」(榎本あかまる)

という漫画の中のひとコマで、女性の登場人物が、

「月初は やっぱ バタバタするわねぇ。会議終わったら また延々 数字と睨(にら)めっこだし」

と言うセリフの「月初」に、

「げっしょ」

とルビが振ってあったのに気付いたのです。

「音読み」の「げっしょ」という言葉もあるのでしょうか?

辞書を引いてみたら、「広辞苑」に「げっしょ(月初)」、載っていました。

「月のはじめ。月初め」

当たり前、そのままの意味が書かれていました。

しかし「明鏡国語辞典」「新明解国語辞典」「旺文社標準国語辞典」「精選版日本国語大辞典」「デジタル大辞泉」「現代国語例解辞典」「岩波国語辞典」「新潮現代国語辞典」には載っていませんでした。

でも、なんと「三省堂国語辞典」と「三省堂現代新国語辞典」には載っていたのです。ともに飯間浩明さんが編纂に関わっています。飯間さん、さすが!

(2019、3、25)

2019年3月25日 21:31 | コメント (0)