新・ことば事情
7098「うまみ」
3月20日の「ミヤネ屋」で、その日の夜放送予定の『ザ・発言X 勝負の1日』での、
「元貴乃花親方」
のコーナーの紹介の中で(まあつまり、ありていに言えば「番宣」だったわけですが)、
元貴乃花親方の「食リポ」でのコメントがありました。
元貴乃花親方は、「から揚げ」を食べて、
「パリパリ」「ジューシー」
という、相反する「乾燥」いや「感想」を述べました。あ、そうか最初の皮が「パリパリ」で、中のお肉は「ジューシー」ということか。それなら相反していない。素直な感想ですね。(「ジューシー」というと、つい、スイカを食べてもモモを食べてもリンゴを食べても何でも「ジューシー」と言う人がいるけど、あの人のマネかな?)
その後に、スタッフから「もう一言!」と言われて、
「うまみ」
と言いました。テロップは、
「うま味」
と発注が出ていたので、そのまま出したのですが、この日の夜、番組で元貴乃花親方が話す映像を見ていたら、どうも「うま味」ではなく、これは最近の若者言葉で、
「語尾に『み』を付ける『ねむみ』『やばみ』『さびしみ』
といったものと同じで、「うまい」の意味での、
「うまみ」
ではなかったか?と思いました。
つまり「み」は「平仮名」で書くべきではなかったかな?と。
そういえば3月13日放送の日本テレビのドラマ『家売るオンナの逆襲』最終回で、
「やばみ」
というセリフが出て来ていました。
「平成ことば事情6635語尾の『み』」「平成ことば事情6188淋しみ」と、NHK放送文化研究所の塩田雄大主任研究員が『放送研究と調査』(2017年1月号)の「ことば ことばコトバ」で「"不安み"しかない」も、お読みください。