新・ことば事情
7097「腹落ち感」
『イントロの法則80's』(スージー鈴木、文藝春秋:2018、10、5)の中で、
「小説の内容は、ものすごく腹落ちしたし」(187ページ)
というように、
「腹落ち」
という言葉が出てきました。(この「小説」というのは1980年に出た田中康夫の「なんとなく、クリスタル」でした。)
それまでにも、
「腹落ち感」
という言葉を2018年の10月に見かけてメモだけ残しておきましたが、これの意味は、
「腑に落ちる」
ということですよね。なぜ「腑に落ちる」「腑に落ち感」と言わずに「腹落ち」なのでしょうか?「腑」よりも、もっと深いのでしょうか?
グーグル検索では(3月21日)、
「腹落ち」 =13万4000件
「腹落ち感」 = 8410件
「腑に落ちる」=65万8000件
でした。
「腹落ち」でトップに出て来た「実用日本語表現辞典」というサイトで、
「腹落ち(読み方:はらおち)納得すること、成程と思うこと、腹に落ちること、などの意味の表現。同じ意味の慣用句「腹に落ちる」を名詞として使う際の表現。」
と記されていました。
どうも「ビジネス用語」としてよく使われているようです。あまり良い言葉とは思えないのですが・・・。
(2019、3、21)