新・ことば事情
7090「花粉光冠か?花粉光環か?」
3月8日の「ミヤネ屋」で、気象予報士の蓬莱大介さんが、花粉がたくさん飛んでいるときに太陽の周りに見られる、
「花粉コーカン」
という現象をご紹介することになりました。その時に担当のFディレクターが、
「これは『花粉光冠』でしょうか?それとも『花粉光環』でしょうか?ネットで調べるとどちらも出て来るのですが、表記はどちらでしょうか?」
私は初めて聞く言葉でした。
国語辞典で「光冠」「光環」を引いても、たしかに「両方」出て来ました。似たような意味ですが、「太陽や月にかかる」という意味では、
「光冠」
のほうが先に出て来たので、元・読売新聞校閲部出身のNさんとも相談して、
「花粉光冠」
としました。
ネット検索では(3月14日)、
「花粉光冠」=260万0000件
「花粉光環」= 25万1000件
で、「冠」のほうが10倍多かったのでした。
「デジタル大辞泉」は、少数派の「環」を使って、以下のような意味を記していました。
*「花粉光環」=大気中に飛散した大量のスギ花粉によって生じる光環。光の回折現象の一種で、虹のような輪が二重三重に広がって見える。
とのことです。