新・ことば事情
7081「4の字固めか?四の字固めか?」
3月8日、元プロレスラーのザ・デストロイヤーさんの訃報が伝えられました。88歳でした。それを伝えたこの日のNHK午前10時のニュースでは、デストロイヤーさんの「必殺技」を「漢数字」で、
「四の字固め」
とスーパーを出していましたが、
「それはないだろ!」
と思いました。というのも、そもそも「よんのじがため」とは、
「技をかけた足の形が数字の『4』に似ているところから付いた名前」
なので、洋数字の「4」で
「4の字固め」
書かないとダメです。その後の「正午のニュース」を見たら、アナウンサーは、
「よんのじがため」
と読んでいるのに、スーパーは出ませんでした。安全策に走ったな、NHK!
この日の夕刊各紙は、
(読売)足4の字固め
(朝日)4の字固め
(毎日)足4(よん)の字固め
(産経)足4の字固め
(日経)<必殺技の記述なし>
でした。
毎日新聞が「4」に「よん」とルビを振っていたことと、正式には「足」が付く「足4の字固め」だということを学びました。合掌。
(追記)
「ザ・デストロイヤー」
と書いたつもりだったのですが、さきほどよく見たら、
「座・デストロイヤー」
になっていました。危ない、危ない。何だか「居酒屋」の、
「坐・和民」
みたいだな。
(2019、3、11)