新・読書日記 2019_016
『一切なりゆき~樹木希林のことば~』(樹木希林、文春新書:2018、12、20第1刷・2019、1、25第6刷)
2018年9月15日に、75歳で逝った女優・樹木希林さんの言葉を集めた物。
樹木希林さんの訃報は、亡くなった翌日の去年(2018年)9月16日夕方、私も(早稲田なのに)オンステした同志社OBシンガーズの演奏会があった大阪のザ・シンフォニーホールの楽屋で、ネットニュースで知ったのを覚えている。「全身がん」とは知っていたが、突然だったので、ちょっとショックだった。「万引き家族」も見たばかりだったし。
この本は、昨年末に出てから1か月でもう6刷。ベストセラー。
ということで、しばらくは買わずに様子を見ていたのだが、やっぱり手に取ってみると「読みたい!」ということで購入。
含蓄がある言葉の数々。写真なども見ていて思いだしたのは、その昔、
「山口百恵は菩薩である」
という本があったこと。そして私はこう思った、
「樹木希林は観音様である」
と。
タイトルの「一切成り行き」は、希林さんが生前、色紙に書いていた言葉、
「私の役者魂はね、一切なりゆき」
から選んだという。そしてさらに読み進んで感じたことは、
「樹木希林は、アナーキーなリベラリスト」
その意味では、夫・内田裕也と同じく、
「ロックン・ローラー」
なのではないだろうか、生き方が。
合掌。
(追記)
「週刊文春」2月28日号に載った広告よると、
「65万部突破」
だそうです。
(☆4つ)
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