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『道浦TIME』

新・ことば事情

7025「修行と修業」

2018年・平成30年「日本で一番激動の一年を過ごした人」の一人は、間違いなく、

「元・貴乃花親方」

ではないでしょうか。昨年末の弟子への傷害事件、降格、理事選敗退、弟子の暴行事件、一兵卒からのやり直し、一門崩壊、部屋の消滅、引退、離婚、息子も離婚・・・。まあ、自分の部屋から移籍した直後の弟子が幕内最高優勝を遂げるという"うれしいニュース"もありましたが、「悲しいニュース」が多い。改めて振り返ると、すさまじいですね。

中でも息子・花田優一氏(23)の離婚というのが最新の「悲しいニュース」でしょう。

その優一氏は「靴職人・デザイナー・タレント」という、いくつかの肩書を持っています。メインの仕事「靴職人」に関しては、10代でイタリアに渡って3年間、靴製作の「しゅぎょう」をしたそうです。この「しゅぎょう」を漢字で書くと、

〇「修業」

が正しいのですが、間違って、

×「修行」

と書いて来るディレクターが多いです。たしかに区別が難しい。そこできょうは、簡単な見分け方をお教えしましょう。

*「修業」=職業の訓練(フィジカルな技術を身につけること)

*「修行」=精神の訓練(メンタル面を鍛えること)

なのです。シンプルでしょ?

優一さんは「靴職人」という「職業の訓練」ですので、「修業」なのです。

しかし、今回の騒動を通じて人間としての生き方が鍛えられるのであれば、現状は「修行中」なのかもしれません。

父である元・貴乃花親方は、

「靴職人としての『修業』もまだまだだし、そもそも"プロの職人"としての精神面の『修行』が、まだまだ足りない」

と思っているようですね。

(2018、12、27)

2018年12月28日 13:46 | コメント (0)