新・ことば事情
7022「ファーウェイと華氏」
中国のスマホメーカー、
「ファーウェイ」
の副社長兼最高財務責任者(CFO)の、
「孟晩舟氏」
が、カナダのバンクーバーで捕まり、8億4000万円もの保釈保証金で保釈されたというニュースが、ここ2週間ほど世間をにぎわせています。正直、「ファーウェイ」という会社を知らなかったのですが、このニュースで一気にその名を知りました。
この「ファーウェイ」を漢字で書くと、
「華為(技術)」
だそうです。それで思い出したのは、気温の、
「華氏」
です。「°F」の記号が使われます。アメリカなんかは「華氏」ですね。
そういえばマイケル・ムーア監督の「華氏119」、こないだ公開されていましたが、その昔にムーア監督は「華氏911」でその名を知られましたね。
この「華氏」は、1724年に提唱された「気温の単位」で、真水の凝固点を「32°F(華氏温度)」、沸騰点を「212°F(華氏温度)」として、その間を「180等分」して「1°F(華氏度)」としているそうで、ネーミングは、提唱者であるドイツの物理学者である、
「ガブリエル・ファーレンハイト」
に由来します。「ファーレンハイト」を漢字で書いた場合に、最初の文字が、
「華」
で、その音を発音すると、
「ファー」
何ですね。つまり、
「『ファーウエィ』の『ファー』と、気温の『華氏』の『華』は同じ」
ということなんですねえ。それに気付いたという、それだけのことなんですけどね。
ちなみに、日本で使われている気温の単位の「℃」は、
「摂氏」
で、これを考案した人が、はスウェーデンの天文学者、
「アンデルス・セルシウス」
で、その名前から来ています。「セルシウス」の頭文字が「C」なんですね。1742年に考案したそうです。