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『道浦TIME』

新・ことば事情

6972「ハトとヒト」

先月、同志社グリーのOB合唱団(DOBS)のコンサートに一緒に出させていただきました・・・というのは。このところ2~3回書きましたが、それで学んだ言葉シリーズ。

ドイツ語の歌(「リヒャルト・シュトラスの歌曲集」とドボルザークの「ジプシーの歌」から「我が母が教え給いし歌」)を歌う時の指揮者からの注意に、こういうのがあったのです。

「また『ハト』が、ようけ飛んでるで」

え?「鳩」?室内なのに?外で飛んでるのかな?と思って窓越しに目をやろうとして、ようやく意味が分かりました。

ドイツ語で「夜」の意味の「nacht(ナハト)」の母音部分の「na(ナ)」を伸ばして、

「ナーーーーハト」

と歌って、最後に切る時に語尾の子音の「cht(ハト)」が、みんなバラバラで揃わず、

「ナーーーーーハトハトハトハトハト」

と、「ハト」がたくさん聞こえる(飛び立つ)ということなのですね。

同じように「否定」の意味の「nicht(ニヒト)」も、

「ニーーーーーヒト」

と伸ばして歌う場合に、語尾の子音の「cht(ヒト)」が揃わずに、

「ニーーーーーーヒトヒトヒトヒトヒトヒト」

、たくさんの「ヒト出」になってしまこともありました。

げに、合唱は難しい。。。。

(2018、10、18)

2018年10月18日 17:09 | コメント (0)