新・読書日記 2018_125
『うつ病九段~プロ棋士が将棋を失くした一年間』(先崎学、文藝春秋:2018、7、15)
私は「うつ病」にはならない、だろうと思う。
が、誰にでもかかる可能性はあるし、その意味では、
「うつ病は"心の風邪"のようなもの」
とよく言われるが、この本を読むと実は「心の病気」ではなく「脳の病気」だとよくわかる。
去年から今年かけて藤井聡太四段五段六段七段が破竹の勢いで、つられて加藤一二三九段も「ひふみんブーム」で人気者になって、空前の将棋フィーバー。
その陰で・・・「センちゃん」と呼ばれて人気者で多彩な才能を披露していた先崎(せんざき)学九段が「うつ」に悩んでいたとは・・・。
「九段」だけに「件(くだん)の如し」。
「兄(※精神科医)のことばを借りるまでもなく、差別的な偏見はなくならない。ただし、まるごと空洞化することはできると思う。それには、皆が堂々と生きることである。まともに生きればよい。まともに生きている人間を馬鹿にする奴はまともではない。馬鹿である。」(184ページ。)
そういう馬鹿が、永田町には400人ぐらいいるんです・・・・
先崎さん、本当、治って良かったですね!
半年間の闘病記は大変な様子が窺い知れて、勉強になりました。
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