新・読書日記 2018_124
『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり~<ポスト平成>のテレビバラエティ論』(ラリー遠田、イーストプレス:2018、8、15)
テレビ関係の本で、この業界の時代の移り変わりを知るために買ったのだが、困ったことに、ここに出て来る「お笑い番組」というか「バラエティー番組」というか、これらの番組を私はほとんど・・・いや、全く見たことがないのである。関心がないというか、たぶん見ても笑えない。笑いの質が違うというか、積極的に見ようと思わない番組たちなのだ。いや、そんな中でマツコ・デラックスの番組だけは、いくつか見ている。あれは面白いが、マツコの出ている全ての番組が、私にとっておもしろいわけでもない。
ということで、あまり私には役に立たない本...と言っては失礼なのだが、自分で選んで買っておいて。
唯一「おっ!」と思ったのは、有吉が「毒舌のあだ名を付ける芸」で復活した話。
「あだ名」という言葉が「ミヤネ屋」のスーパーなどの発注で出て来ると、
「差別的なニュアンスがあるから、『ニックネーム』『通称』『呼び名』に換えて」
とディレクターに言うのだが、バラエティー色の強いディレクターほど「ニックネーム」を嫌い「あだ名」で通したい!と強く主張するのだ。
「なんで、それほどこだわるのだろう?」
と思っていたのだが、「これだったのか!」と納得。有吉のせいか。
「あだ名」というものが、そもそも「毒」を含んだネーミングだからこそ面白いということを、改めてわからせてくれたのと、「ニックネーム」ではなく「あだ名」という言葉の存在をテレビで「普通」にしたのは有吉だったのか!という認識を新たにすることができたのでした。ありがとう!
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