新・ことば事情
6947「アグネス・チャンの漢字表記」
作曲家の故・平尾昌晃さんの遺産を巡る騒動について、9月24日の「ミヤネ屋」で取り上げました。その際に平尾さんが作曲した曲の一つとして、
「アグネス・チャン」
が歌った、
「草原の輝き」
が出て来ました。
「1972年の曲かあ、懐かしいなあ、まだ歌えるなあ、覚えてるなあ」
と思って、一応、曲名などをチェックした際に、「アグネス・チャン」の「漢字表記」が、
「陳美齢」
であることに気付きました。あれ?「美齢」というと評論家の女性でいたな。あの人は、
「金美麗」
さんでしたね。そうすると「金美齢」さんは、現地読み(英語読み?)では、
「アグネス・キム」
だったのか?金さんは「台湾」で、アグネス・チャンは「香港」だから、それは違うのか?でも、漢字は同じなんだね。
「陳」=「チャン」と言えば、昔、プロゴルファーで、
「陳志明」
という選手がいましたね。そのまま、
「ちんしめい」
と読んでいましたが、実はこの「志明」という名前は、ベトナムの英雄「ホーおじさん」こと、
「ホー・チミン」
の「チミン」と同じなんですね。「ホー・チミン」を漢字で書くと、
「胡志明」
です。「ホー・チミン」は「旧・サイゴン」。「ホー・チミン」はもう「地名」になっちゃってますが、ベトナムもかつては、
「漢字文化圏」
だったわけです。こう考えると「東アジア」と「漢字」のつながりは深いですね。