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『道浦TIME』

新・ことば事情

6938「滑走路『が』浸水か?滑走路『に』浸水か?」

今回の「台風21号」の被害、特に「暴風」と「高潮」の被害が想像を絶するものでした・・・。自然の脅威をまざまざと感じました・・・。

お亡くなりになった方に哀悼の意を捧げると共に、被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げます。

さて、一夜明けたきょう(9月5日)の「ミヤネ屋」のテロップチェックをしていたら、ディレクターから、「助詞」について質問されました。

『「滑走路『が』浸水」なのか?「滑走路『に』浸水」か?』

うーん、たしかにどちらも成り立ちそうです。

まず「浸水」の意味を『広辞苑』で引きました。

*【しんすい(浸水)】水が入り込むこと。水にひたること。また、その水。

ということで、考えました。

「水」が主語であれば、

「(水が)滑走路『に』浸水」

と、「浸水」は「浸水する」という動詞で「滑走路」は「目的語」になりますが、今回の主体は「滑走路」であり「その状態」を知りたいのだから、この場合の「浸水」は、

「水にひたること(状態)」

の意味で「形容詞的」に使い、

「滑走路が『浸水した状態』である」

という意味で、

「滑走路『が』浸水」

としたほうが良い、という結論に達しました。

(2018、9、5)

2018年9月 5日 15:19 | コメント (0)