新・ことば事情
6931「デカイ」
先日、珍しくNHKのスポーツニュースで高校野球のニュースを見ていたら、若い女性アナウンサーが、バックスクリーンのことを指して、
「看板がデカイですからね」
と言いました。アナウンサー、しかも女性が、
「デカイ」
という言葉を使うことに違和感があり、
「『デカイ』はないだろう。下品だ」
と思いました。調べてみるとこの女性アナウンサー(入局4年目ぐらいの若手)は、
「青森・弘前市出身」
でした。そこで、「そういえば・・・」と思ったのは、同じく青森・弘前市出身の読売テレビの、
「虎谷温子アナウンサー」
のことです。彼女も「デカイ」と言っていたような気がしたのです。
「もしかしたら青森・弘前市では、女性でも普通に『デカイ』と言うのではないか?」
と思い、虎谷アナウンサーにメールで尋ねてみたところ、
「『デカイ』・・・言いますね。ただ一方で何となく『下品と言われるのも、異論はない』といいますか・・・『下品な言葉なんだろうなぁ』という感覚もあります。『美味しい』の意味の『うまい!』みたいな感じでしょうか?若い女の子が『んまっ!!』いうのは、かわいいけど、私くらいの年齢の女性が言うのは、頭悪そうに見えというか・・・(笑)。余談ですが、(大学時代にやっていた)軟式テニスでは、ポイントを取ったときに『ヨッシャー!!!』と、いちいち大きくガッツポーズをしたり、時には相手を挑発したりするのですが、その時に、試合の中で『今のポイントは大きい』という意味で『デカイー!!!』と、ガッツポーズをしていたのですが・・・東北以外の方からは『下品』と思われていたのかもしれません・・・』
という返事をもらいました。
私が感じた「デカイ」の語感と、青森(東北)の人の感じる「デカイ」の語感には、ニュアンスの違いがあるのかもしれませんね。
勉強になりました!