新・ことば事情
6925「103年ぶり」
第100回全国高校野球選手権大会で準優勝した、秋田県代表の金足農業高校。
秋田県勢の決勝進出は、「第1回大会」以来、
「103年ぶり」
ということで、話題になりましたが、私は一つ、疑問が浮かびました。
「第100回大会なのに、なぜ103年ぶりなのか?」
という疑問です。「毎年開催」されていて「第100回」ならば、
「99年ぶり」
なのではないか?と思ったのです。
公益財団法人 日本高等学校野球連盟のサイトで調べてみると、
http://www.jhbf.or.jp/sensyuken/history/#01
予想通り、
「戦争(太平洋戦争)で中断」
されていたからでした。
1941年(昭和16年)の「第27回大会」が、戦局深刻化のため、文部省次官通達で「地方大会半ば」で「中止」。途中までは開かれたのですね。
そして、続く1942年(昭和17年)から1945年(昭和20年)までは「第2次世界大戦」のため中絶、そもそも大会は開かれませんでした。だから「回数」はカウントされていません。
「第28回大会」は、1946年(昭和21年)に再開され、そこからは毎年開かれているのですね。
「平和は偉大」です。
しかし、大会の歴史年表をよーく見ていたら、もう1回「全国大会」が初めて「中止」になった回がありました。それは、
「1918年(大正7年)第4回大会」
です。原因は何と、
「米騒動」
です!各地区の「予選」は行われたようですが「全国大会」は中止。「戦争」は想像していたけど「米騒動」が原因で中止とは・・・知らなかった。
この年は、
「第一次世界大戦が終戦した年」
でもありますね。
「全国大会」は「中止」はされた(開けなかった)けど、予定はされていたので、「第4回大会」という回数は「カウント」はされているのです、「第27回大会」と同じように。
「戦争」も「米騒動」も、二度と起こってほしくありませんね。