新・読書日記 2018_102
『老前破産~年金支給70歳時代のお金サバイバル』(荻原博子、朝日新書:2018、1、30第1刷・2018、2、28第3刷)
「老後」じゃない、その前「老前」に「破産」しちゃうんですよ!という警鐘を鳴らした本。
「2018読書日記052」で読んで書いた『老後破産~長寿という悪夢』(NHKスペシャル取材班、新潮文庫:2018、2、1)の「予防」の書とも言えますが、ほぼ同時に発売されてますね。
この本では、銀行の「カードローン」の危険性について説いています。
普通「銀行」は「担保」を取りますが、「消費者金融」は、「無担保」です。無担保でもお金を貸せるのは、確かな「信用情報ネットワーク」があるから。「信用情報」が、銀行は「1か月単位」での更新しかされないのに対して、消費者金融は「リアルタイムでの更新」されるネットワークがあり、それを喉から手が出るほど欲しかった銀行が、「消費者金融」を傘下に収める統合が進んだことで、銀行も「無担保融資」ができるようになった、それが「カードローン」だそうです。そして借りるのもカンタン。普通の銀行のキャッシュカードを、
「逆の方向から入れる」
だけで、
「まるで自分の預金を下ろすのと同じ感覚でお金を借りることができる」
のです。利用者は「借金」という罪悪感から解放されます。つまり、借りやすくなる。しかしこれには、最高14%もの利息が付いている。そんなこと、全然気にもならない気軽さ。ある種、ゲーテの「ファウスト博士」が「若さ」と引き換えに「自らの魂」を売ってしまったような感じでしょうか?人間って、そういうものなんですね。。。。
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