新・ことば事情
6906「70平方メートルの読み方」
先日、3年目の黒木アナウンサーが火事のニュースで、
「70平方メートル」
の「70」を、
「ナナジュッ・ヘーホーメートル」
と「ジュッ」という「促音」で読んでいるのを聞いて、違和感を覚えました。
これに関しては、今からもう16年前になりますが、2002年2月に開かれた「新聞用語懇談会放送分科会」でも話題に上ったことがあります。議題は、
「『10㎡平方メートル』の『10』をどう読むか?(ジュー・ジュッ・ジッ)」
その際は、
「本来は『ジッ』だったが、今はどれも可。『十手』は『ジッテ』が本来。『ジュッテ』は許容。ただし、『平方メートル』の場合は『ジュー』あるいは『ジッ』と読まないと不自然。」
と、当時のNHKの委員の方から意見が出ました。
そうなんです、つい「ジュッ」という「促音」で読みがちなんですがこれはそのまま、
「ジュー」
と「長音」で読めば、不自然さがないのです。
ところが「ジュー」と伸ばしたもので「促音」だと、
「ジュッ」
となるから不自然のであって、もし「促音」にするのであれば、
「ジッ」
と、「小さいュ」を入れない形で読めば、自然なのですね。
意外と気付かないんですよね、これ。