新・ことば事情
6905「昼・夜の語尾『る』」
本当に、ある時ふと、気付きました。
「昼」と「夜」。
「ひる」。「よる」。
どちらも
「語尾が『る』だ!」
と。つまり、
「昼(ひる)」=ひ(日)+る
「夜(よる)」=よ(夜)+る
なのではないか?これだと「る」はなくても意味は通じます。しかし「1音」だと安定しないので、「る」を付けたのではないか?「る」って何?
『精選版日本国語大辞典』の「夜」の「語誌」を見てみると、
(1)「よ」が複合語をつくるのに対して、「よる」は複合語を作らない。(並立的な「よるひる」は例外)
(2)上代、夜は「よひ」「よなか」「あかとき」と三分された。当時の日付変更点は丑の刻(午前二時ころ)と寅の刻(午前四時ころ)の間であったが、「よなか」「と「あかとき」の境はこの時刻変更点と一致していると考えられる。
(3)元来、「よる」は「ひる」に対して暗い時間帯全体をさすが、「よ」はその特定の一部分だけを取り出していう。従って、古くは連体修飾語が付くのは「よ」であり、「よる」にはつかなかったとする考えが出されている。
とありました。
「る」
を引いても、これといったものはなかったんですが、そもそも、平仮名の「る」の元の形は、
「留」
ですから、
「日」が「留まる」→「日留」=ひる
「夜」が「留まる」→「夜留」=よる
ということはないでしょか?まあ、「万葉仮名」の漢字には、意味はないでしょうけどね。
「る」って何だ!?