新・ことば事情
6895「バドミントンの球」
7月31日の日本テレビ『ニュースZERO』で、バドミントンの桃田賢斗選手がインタビューに答えて、
「以前より、球(たま)の速さも速くなった」
と言っているのを聞いて「おや?」と思いました。というのは、「バドミントン」は、
「羽根=シャトル」
を打つのであって、
「球(たま)は使っていないのではないか?」
と思ったのです。(「球形」なのはシャトルの先端の部分だけ。ここは「半球形」ですが。)
でも比喩的には、
「ラケットで打つもの=球(たま)」
ということで、
「バドミントンでも、シャトルを球(たま)と言う」
のですね。そう思って耳が反応したのでした。
ここでまた一つ、疑問が。
「バドミントンは『球技』か?」
という問題です。ネット検索すると「ヤフー知恵袋」が、トップで出て来ました。そこに記されたベストアンサーによると、
「球技というのは、飛翔体または滑走体を使って、個人または団体が、交互に奪い合ったり打ち合ったり対戦形式で行うゲームのことを指す。シャトルは『往復するもの』という意味で『球』なので、バドミントンも球技」
ということでした。
そうか、つまり、「スポーツ」である「『球技』の『球』」は、
「数学で言う『球体』とは限らない」
ということですね。そうすると「羽根=シャトル」も、
「『球体』でなくても『球』と呼んでよい」
ということですね。納得!