新・ことば事情
6894「橋寿」
先日、新聞広告で、
「橋寿」
という言葉を見つけました。
皇后さまが、ことしのお誕生日(10月20日)で「84歳」(1934年=昭和9年生まれ)になられるのですが、その年齢が「橋寿」に当たり記念の品を限定販売という広告だったのです。
「84歳=ハシ=橋寿」
らしいのですが、聞いたことがありません。
「お祝い」は、別に多くてもよいのですが、商業主義的に「新しいお祝い」や「お祭り」「イベント」を作るのって、ちょっとやり過ぎると「なんだかなあ」という気になりませんか?
実はこの「橋寿」という言葉ですが、去年「天皇陛下の84歳」(1933年=昭和8年生まれ)の際に、やはり「橋寿」の記念品販売が行われていたようです。
昔から「橋寿」というのがあって、私が知らないだけだったのか?「新たに作られたもの」なのか?グーグル検索では(8月1日)、
「橋寿」=1万4700件
と、それほど多くはありません。恐らく「新しく作られたもの」なのでしょうね。
同じような「語呂合わせ」の「〇寿」では、
「92歳」=「国寿(こくじゅ)」
「94歳」=「櫛寿(くしじゅ)
というのもあるそうです・・・。グーグル検索は(8月1日)
「国寿」=208万件!
多すぎる!これに「92歳」を足すと、
「国寿・92歳」=85件
でした。納得。一方「櫛寿」は、
「櫛寿」=260件
でした。
しかし、それにしても、ほぼ毎年のようにお祝いがあるということは・・・・
「これって、『単なる誕生日祝い』に近付いてないかい?」
年齢にまつわるお祝い事の「〇寿」に関しては、過去にも、
「平成ことば事情414皇寿」「平成ことば事情836緑寿」
で書いていますので、お読みください。